困っていたはずなのに…いつしか触られたいと望んでしまった痴漢の犯人は!? (ページ 3)
数日後、人も少なくなったオフィスで古野先輩を見つける。
この日を待っていた。
胸がドキドキする。
しっかりと心音が聞こえて余計緊張してしまう。
「あ、あの古野先輩……少しお時間ありませんか?」
すると、古野先輩は待っていたと言わんばかりの笑顔で
「休憩室で話そうか?」
こくりと頷くしかできなかった私。
この時間の休憩室は誰もいなく静まり返っていた。
「中野さん、どうしたの?」
たぶんこの人は私の気持ちを知っている。
「私、最近……痴漢に遭うんです。それで……そのっ、……」
古野先輩は黙っている。
「先輩ですよね?私の、お、お尻触ってるの」
もう先輩の顔を見ることなんてできず俯く私。
「そうだよ。やっと気づいたの?」
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