二人だけの時間が流れる海の家―思い切って重ねた唇から始まる夏の記憶 (ページ 6)
わたしの両膝を抱え、利人さんが速いリズムで腰を使いだす。
ぱちゅんぱちゅんと音が鳴り、ベンチもがたがたと軋んだ。
「また、いっちゃう…ぁン、あ、はうぅ!」
「俺も…出そう…」
利人さんの体が離れていく。
わたしは無意識にその肩にしがみついた。
「千星ちゃん?離して。もう出るから」
困り声で利人さんがわたしを諭す。
「やだ…このまま、利人さんと一緒にイく…」
「…責任は取るけど。俺でいいの?」
「利人さんがいいっ」
「じゃあ、このまま、出すよ」
利人さんはわたしを抱きしめたまま、また腰を激しく叩きつけた。
「利人さん、好きっ…好きぃ…ぁ、ひあ…ッ!!」
「くっ…出る…!」
内側の一番、奥で分身がびくびくと脈打つ。
次の瞬間、じわりと温かい感触が広がった。
「出てるっ…利人さんの、いっぱぃ!…」
わたしは幸せな温もりを感じながら、また達した。
「千星ちゃん、もう水着は禁止」
利人さんがわたしをぎゅっと抱きしめる。
「他の男に見られたら、気が狂う自信がある」
冗談っぽく、でも本気の目で言われた。
「分かった。利人さんの前だけで着るね」
「うーん。それも困るな」
「なんで?」
「襲いたくなるから」
「じゃあ、いいじゃん」
「だめ。おっさんはそんな体力ないから」
「利人さんはおっさんじゃないよ」
今日からわたしの自慢の彼氏。
そう囁いたら、利人さんの頬が日焼けした後みたいに赤くなった。
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