地元の夏祭りで再会した元カノと。10年越しの初デートで大人になった僕たちは (ページ 6)
「_っいく」
同時に達した夏子の体がぶるっと震えた。
彼女の体を包み込むようにして境内の足場に倒れ込んだ。
「なんだか、とっても罰当たりなことしたね。」
息も整い、服を治しながら夏子がふふっと笑ってそう言った。
「そんなことないよ。こうしないと子孫繁栄しないんだから。」
僕も面白半分そう返した。
「子孫に、なるの?」
今度は半分真面目なような顔をして夏子がおなかを押さえた。
「そう、だね_?」
一度黙って考える振りをしてみた。
「ゆっくり考えよう。」
宴もたけなわな様で人がゾロゾロと歩く音が遠くの方で聞こえた。
「今度は僕ら、考える時間がたくさんあるから。」
中学3年間じゃない、生涯何年間分かの時間が。
「そうだね。」
夏子はまたふふっと笑った。
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