新作チュロスを予約したら商品間違いから何故かエッチな展開に!
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新作チュロスを予約したら商品間違いから何故かエッチな展開に! (ページ 1)
美賀子は激怒した。
「家に帰って開けてみたらドラ焼き10個!どこぞの猫型ロボットじゃないんですからね!」
「大変申し訳ございません。すぐにご注文のチュロスをお届けします」
「優也さん。店長のあなたが届けに来てちょうだい。誠意ある対応をしてもらわないと本社に訴えることになりますからね!」
新作のチュロスを予約して、受け取る日を楽しみにしていたのに、店員が他の予約客と取り違えたらしい。
美賀子は珍しく声を荒げてしまったが、電話を切ると後悔し始めた。
感情的に言い過ぎてしまったが、それは、最近の優也の煮え切らない態度も原因であった。
優也は30代半ばのバツイチで、美賀子より少し若い。
美賀子がこの店に通っているのは、ここのスイーツが好きなのはもちろんだが、優也に強く惹かれているからだ。
優也の店は和洋のスイーツショップで、カフェも併設している。
女性一人でも入りやすい、明るい雰囲気の店だ。
新作スイーツの開発や定番品のアップデートにも意欲的に取り組んでおり、新しい商品が出る度に話題になっている。
今回の新作である濃厚キャラメルチュロスは、太めの棒状の生地を堅めに揚げて、焦がしキャラメルで包んだ、美賀子好みの商品だ。
発売初日から注文が殺到し、予約しないと買えないくらい好調な滑り出しであった。
商売も順調で、隣町に2号店を出店する計画も進んでおり、今とても勢いに乗っている。
美賀子は店に通ううちに、やり手でありながら控えめな優也と親しくなり、いつしか恋に落ちていたのだ。
お互いバツイチで一人暮らしであることがわかったし、40才になる前には新しいパートナーが欲しいねと語り合ったこともあった。
優也も、新作ができると直筆のメッセージで美賀子を試食会に誘ったり、他のお客にはしないようなお届けサービスをしたりと、好意以上の感情を持っているようだった。
少し前にはデートの約束をして連絡先を交換したばかりではないか!?
それなのに…最近の素っ気ない態度ときたら…。
美賀子はメイクを直し、外出着のままで優也を待った。
言い過ぎたことを謝りたかったし、この機会に優也の気持ちを確かめたかった。
間もなくインターフォンが鳴った。
玄関先に入ってきた優也は、謝罪に訪れたというのに優しい笑顔だった。
「さっきは言い過ぎたわ。ごめんなさい。最近のあなたはちょっと他人行儀だったからうっぷんが溜まってたのよ…」
「こちらこそ手違いで失礼しました。今日は僕なりの誠意を見せたくてお伺いしました。お部屋におじゃまさせてください」
「わかったわ。散らかってるけど、どうぞ」
美賀子に続いて優也もリビングに入り早速ケーキ箱を開けた。
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