バリで出会った彼に身体が溶けそうなくらい乱される忘れられない一夜の夢
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バリで出会った彼に身体が溶けそうなくらい乱される忘れられない一夜の夢 (ページ 1)
「はじめて君をみたときからね――玲奈」
蜂蜜色の髪と瞳を持つ青年が、色っぽい笑みをその整った顔に浮かべて英語で囁く。
「こうなるんじゃないかって思ってた」
ちゅ、と、昨日会ったばかりの彼の唇が頬に触れた。
「私もよ、リック」
自棄になってバリに一人旅しようと決めた時からきっと、こうなる運命だった気がしてきて、私はホテルのバーを抜け出すと、名前しか知らないリックの唇に噛みつくようなキスをした。
自棄になってしまったのは、五年も付き合っていた彼氏が私を振った挙句に、そのたった三か月後に私より四歳も若い女とさっさと結婚したせいだ。
こうなったら、有給もボーナスも全部つぎ込んで、一人でエステや買い物を心行くまで楽しんで何もかも忘れよう――
そう思って、私は少し早目の夏休みをとってバリに旅行に来た。
リックにはホテルのプライベートビーチで出会った。
昨日、とんで行った私の麦わら帽子を拾ってくれたのが、二人が喋るきっかけになった。
リックも一人旅だったので、知り合いになった私たちは今朝、自然と一緒に朝食をとり、そのままジムで汗を流し、プールで泳ぎ、地元のお店を覗いたり海辺を歩いたりしているうちに、なんとなく一緒に夕食をとり、食後のお酒を味わっているうちに、こうなってしまったのだ。
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