間違えて入った貸切温泉で教えこまれる大人の楽しみ (ページ 2)
彼の残り香に頭が痺れ、身体の芯がヒクン、と疼くのを感じ、戸惑う。
やだ・・私ったら・・
じわり、と下半身が熱くなるのを感じた。
「・・美羽ー?いるのー!?」
「あ、はーい!」
美羽は身体の熱を振り払うように、パタパタと声の方へ走り出した。
◇◇◇
部屋に戻るとそのまま宴会になり、いつの間にか眠りこんでしまったらしい。
時計を見ると23時半を回っていた。
お風呂、まだ間に合うかしら・・
せっかくの温泉で、お風呂に入れなかった、ときては話にならない。
慌てて眠っている友達をまたぎ、浴場へ向かう。
確か24時までのはず。
眠い目をこすりながら浴場ののれんをくぐり、人気のない脱衣所で浴衣をするりと脱ぎ捨て、薄暗く靄る温泉に足を入れる。
湯にゆっくりと身体を沈め、ふぅ、と息を吐いた。
ふと視線を感じ、辺りをゆっくり見まわす。
ゆらり、とたちこめる湯気の向こうに、微かに人の気配がした。
(あれ・・?)
誰か居る・・?
コメント (0)