クルーザー合コンで予期せぬ再会エッチ!なぜか異世界に転生して大蛸の触手に… (ページ 4)
「澪は、今度の集まりどうするのかい?」
「え?」
「男どもが、今度こそ澪を連れて来いって煩いのさ」
くぐもった笑い声が拡がる。
「澪は、ヌシ様の嫁だから、ずっと生娘でいたらいいんでねえの」
中年の海女が皮肉っぽい調子で言う。
「澪、次の集まりには行ったほうがいいよ。ここのところ不漁が続いてるから、そろそろ本当にヌシ様に嫁を差し出すことになるかも知れないから」
姉が心配そうに言った。
その後は、集まりのこともヌシ様のことも話題に上ることはなく、朝食を終えた。
*****
それから2週間ほど、私は海女として姉と一緒に海に潜り、海産物を獲る生活を続けた。
そうしているうちに、私がヌシ様の嫁と呼ばれる理由がだんだんとわかってきた。
ヌシ様というのは、この辺りの海域の守り神である大蛸のことらしい。
陽に当たっても、青白い肌は焼けず、他の海女より長く海に潜っていられること、そして、仲良しだった男の子が船の事故で行方不明になってから、男を寄せつけないことから、いつの間にかそう呼ばれるようになった。
でも、なぜだか、その男の子のことはどうしても思い出せない。
思い出そうとすると、聡くんのことが浮かんでくるのだ。
姉には恋人がいた。
屈強な大男で、酔うと人が変わったように乱暴になるから私はその男が嫌いだった。
私を集まりに連れてくるように姉を脅しているらしいことは知っていた。
*****
新月の夜がやってきた。
漆黒の闇の中、姉と共に浜辺の海女小屋へと向かう。
よしず張りの小屋の中は暗く、生臭いような草いきれのようなむっとする匂いが立ち込めていて、ぴしゃりぴしゃりと肌がぶつかり合う音と、女たちの嬌声が聞こえる。
「…!」
大きな手にがっちりと肩を掴まれ、筵の上に押し倒される。
「いやああっ…やめてっ…」
酒臭い息が顔にかかり、着物の裾を捲くり上げられ、帯を解かれる。
姉の嗚咽が聞こえてくる。
集まりの夜は無礼講とはいえ、姉を悲しませたくない。
抵抗する力を抜き、されるがままに着物を剥ぎ取られ、脚を拡げられながら、反撃の機会をうかがう。
聡くんの顔が浮かんでくる。
もう一度だけでいいから聡くんに会いたい。
それが叶わぬ夢なら、ヌシの嫁にでも生贄にでもなって海に沈もうと思う。
男のふぐりを思い切り蹴り上げ、怯んだ隙に海女小屋の外に走り出た。
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