失恋した私を宅飲みに誘ってくれた幼馴染は、酔いに任せて本当のことを喋りだして… (ページ 3)
間一髪で隆之介はチューハイをキャッチして、酒はこぼれなかったが、隆之介の何かが吹き飛んでしまったようだった。
トン、とすぐそばの床に缶を置くと、私を見つめる。
「奈々」
「…な、なに?」
「ごめん」
「え…ちょ、ちょっと…!」
隆之介はそう言うと、私の首筋に顔をうずめ、だぼだぼの服をたくし上げられる。
「や…だめ…っ、隆之介…!」
私が静止しても、隆之介は止まる気配がない。
ブラ越しに胸を乱暴に揉まれ、首にはちゅ、ちゅ、と何度もキスをされる。
別に寒くもないのに、少し胸に当たる手が、私の手をぎゅっと握る手が、冷たい。…ひどく緊張しているのが、鈍い私にもわかった。
「なん…で…」
「だって、いっつも俺にばっかり話してきてさ。…俺が何にも思わないロボットだと思った?」
「そ…それは」
「…俺がいつもなんで奈々の同じような恋愛の愚痴に付き合ってたと思う?…好きだからだよ」
「…え…」
私の言葉を遮るように、隆之介はキスをした。
むさぼるようなキスで、私は目の前にいるこの男は本当に隆之介なのだろうか、…そんな錯覚に陥るほど、野性的な一面が見える。
このキスが気持ちよすぎて、私の理性は崩壊寸前だった。
でも、この理性を飛ばしたら、もう二度と前のようには戻れない。
「そんな…こと…っ、急に…言われても…」
私は言い訳のように続ける。
「だって、隆之介とは、今まで通り楽しくいたい…っ、け、けど、私、もう、…これ以上責められたら、…我慢できそうにない」
「じゃあ、いいよ。もう我慢しないで。今まで通りにならなくても、いい。…これで、奈々の気持ちが変わらなければ、あきらめる」
「…っ」
「俺は、後悔しないよ。だって俺、本当にずっと奈々のことが好きだったから」
隆之介の、目を見た直球の告白に、私は心を動かされてしまった。
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