シングルマザーの私の身体に火をつけたのは同僚の彼。離婚に悩む彼に言い寄られて…。
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シングルマザーの私の身体に火をつけたのは同僚の彼。離婚に悩む彼に言い寄られて…。 (ページ 1)
シングルマザーとして15年…子供も独立し、私は一つの区切りを迎えていた。
元旦那のDVから逃げるために離婚。
慰謝料も養育費ももらわなかったから、小さな子供を抱えて、生きるために必死で仕事をしてきた。
小さかった子供も最近独立して、自分一人となり、力が抜けたせいか何となく身体の疼きを感じていた。
「お先に失礼します。」
いつものように仕事を終えて帰宅しようとした時、同僚の裕二が声をかけてきた。
「今日はもう終わり?」
裕二は同期入社の友人で、社内で唯一私の離婚騒ぎを知っている存在だ。同期として何かと支えてくれた存在だった。
「うん、忙しかったけど何とか終わったよ。お先。」
「美和、良かったら一杯行かないか?」
私たちは常にお互いをライバルとして仕事をしてきた関係だが、たまに仕事帰りに飲みに行くこともあった。
「あ、うん。良いよ。」
裕二は既婚者だが、単身赴任をしている。子供が私立の学校に進学したと同時に、奥さんは子供と一緒に学校の近くに引越しをしたと聞いていた。
そのせいか、何となく気軽に飲みに行ける仲間だったのだ。
「お疲れ~!」
私たちは行きつけの居酒屋で、いつものように楽しい時間を過ごした。
バカ話や仕事の話ばかりで色気のない関係…私と裕二はいつもこんな感じだった。
「美和…ちょっと込み入った話なんだけど。」
酔いも回ってきた頃、裕二が急に真面目な顔をして切り出した。
「なぁに?珍しいね、真面目な顔しちゃって。どうしたの?」
「うん。…俺、今度離婚することになった。」
「え?離婚!?」
「そう、離婚。もう随分前からうまくいってなかったんだけどな。確かに、単身赴任する時点で何となく感じてはいたけど。話し合いも終わって、あとは届けを出すだけになってる。」
裕二は社内結婚をしていた。裕二の奥さんは私も知っている後輩で、良妻賢母の見本のような子だった。社内行事などにも家族で参加していたので、まさか離婚にまで発展するほどうまくいっていなかったのには驚きだった。
「お前も離婚経験者だもんな…離婚って何かと大変だよな。」
離婚までの経緯を詳しく聞いているうちに、裕二はだいぶ精神的に追い込まれていることがわかった。
「自分ではダメな旦那、ダメな父親にはならないつもりだったんだけどなぁ。」
酔っぱらいながら絞り出すような裕二のつぶやきと辛そうな表情に、私は自分の経験がフラッシュバックし、何だかいたたまれない気持ちになった。
「裕二、今日はとりあえず帰ろう。送っていくから。」
寂しそうに裕二はコクンとうなずき、私は会社の近くの裕二のマンションへ送っていった。
「裕二、着いたよ。鍵貸して。」
足元のおぼつかない裕二から鍵を受け取ると、鍵を開けて裕二と一緒に中に入った。
「じゃあ、帰るね。また明日。遅刻しないでよ。」
玄関で帰ろうと声をかけると、裕二がいきなり抱きついてきた。
「美和っ!」
「ちょっ…裕二、どうしたのよ?」
「俺…美和のこと、ずっと好きだった。でも美和は別の男と結婚したから、諦めたんだ。離婚することになって、美和には自分の気持ち伝えたいって思って…。」
裕二の唇はいつのまにか私の唇に重なっていた。
裕二のことは嫌いではない。ただ、同僚としてしか見ていなかった。男として意識したことはなかったはずなのに、あたたかい唇の感触は私の身体に火をつけるのに十分な破壊力があった。
「裕二…。」
「美和…。」
私たちはキスをしながら部屋の真ん中にあるソファに倒れこんだ。
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