束縛彼氏から監禁されている中、外出したら…お隣さんに聞こえちゃう玄関エッチ (ページ 2)
「栞、違う…そうじゃない…」
苛立ちを隠せない様子の、いつもとは違う雰囲気の翔になんと声を掛けたら良いのか分からない。
彼に触れようとして伸ばした手も、寸でのところで躊躇われた。
「…俺、可笑しいんだ…」
彼はぽつり、ぽつりと話し始める。
「お前の視界に他の奴が写ってるって考えただけで、俺…!」
握り締めた拳は震えている。
それは怒りからなのかとも思ったが、まるで怯えた小動物のようにも思えた。
「こんなの絶対間違ってるのに!ちゃんと普通に愛したいのに…!」
「…翔、ちゃん…」
「…閉じ込めてしまいたい…ずっと俺だけを見て…」
頭を抱えて彼はそう呟いた。
…正直、翔がこんな事を考えていただなんて思いもしなかった。
けれど意外にも嫌悪感は感じず寧ろ、それどころか、
「…いいよ」
彼は驚いた様にパッと顔を上げてわたしの方を見た。
こんなに苦悩している彼には申し訳ないが、頬が熱くて仕方がなかった。
「翔ちゃん以外は何もいらない」
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