結婚式の二次会で偶然会った大好きな上司に酔ったい勢いで告白したら―!? (ページ 3)

「あ、いや、別に。

課長はかっこいいから、何をされていても絵になるって言うか、それを眺めているだけで幸せって言うか。

課長、好きです、付き合って下さいっていいたくなる気分になるって言うか。

ああ、もう、何言ってるんですかね、私」

本当、私の口は勝手に何を言ってるんだろう。

慌てて取り繕おうとして、手に持っていたグラスを滑らせてしまった。

幸い、下は絨毯なのでグラスが割れたりはしなかったけれど、二次会用のドレスを濡らしてしまうには十分な量の水が残っていたようだ。

課長は動揺する私の手を掴むと、スタッフの人に詫びて、すたすたとその場を後にする。

「ちょ……早瀬課長? まだ二次会終わってませんよ?」

「終わるまで待ってたら風邪を引く。ちょっと待ってろ」

言うと、上等でお洒落な上着を惜しげもなく私にかけて、フロントへと向かった。

「良かった。部屋が空いてた」

「――え?」

事態を把握するまもなく、気付けば課長と二人、ホテルの空き部屋へと入り込んでいた。

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