ずっと好きだった、幼馴染みのような存在…二人の夜は緩やかに (ページ 3)

「い、今っ!……」

脳の回線が大渋滞を起こしている。

「……照れんなよ。付き合ってんだからいいだろ」

ちらりと慶太を見ると、明らかにさっきより顔が真っ赤。

えっ?! ……もしかして照れてる?

TVではサッカーの試合中継が賑やかな音を流している。

応援しているチームの選手が得点を入れたようだ。

慶太がじっと私を見つめて

「足んねぇ……」

と、またキスをしてきた。

深く……深く、息ができない。

アイス……まだ、口に含んでないのに……。

慶太とは、物心ついた時からお互いなんとなく好き同士なんじゃないかと……そんな雰囲気を感じていた。

でも、それに気づかない振りをして側にいようとした。

恋人になるには、近くにいすぎて……遠い存在だった。

お互いそれぞれに恋人がいた時期もあった。

そしてお互い長く続かなかった。

だから今、やっと慶太とこうなれて嬉しい。

……でも、戸惑ってる。

恋人になって……その先は?

結婚……妊娠?……仕事は?……。

でも、今は……慶太にキスしたいし……触れたいし……その先だって……。

感情が溢れ出す。

慶太の舌が私の舌を絡め取る。

私のドキドキまで吸い取るように甘く……甘く。

慶太はそのまま首にキスを落とし大きな手のひらで私の胸を包む。

慶太の手が熱い。

慶太は鎖骨に顔を埋め、甘噛みする。

「んっ! 慶太、あっ」

「明里の部屋行こう」

「……ん」

なんとなく察して、素直に頷いた。

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