私はあなただけの女。でも、あなたは彼女のもの。わかっているのに、この気持ちは止められない。 (ページ 3)

一番敏感なクリトリスを刺激され、私は喘ぐ。

思えば、私のクリトリスや乳首といった性感帯を開発したのも、彼だ。

「もう濡れてる…。俺のを舐めるだけで、お前は濡れるんだな」

そうしたのは、一体誰なの。

心の中で反論したけれど、それを受け入れてきたのは、私だ。

博人の腕の中で、私は自分の中の女を開放する。

そうするよう求めたのも、彼だ。

そろりそろり…とショーツを脚の間から取り払うと、博人はベッドに腰かけた。

手招きで私を誘う。

またがれ、という意味だ。

彼は、いわゆる座位が好きだった。

私も、正常位よりも、そのほうが好きになっていた。

座って挿入されるほうが、より深く博人が入ってくる。

奥まで突き上げられる感覚が、好きだった。

私たちは、お互いの体を、知り過ぎるほど知っている。

博人は手探りで、いとも簡単に挿入した。

すぐさま、大好きな感覚が私を襲う。

「あっ…は…ぁ…」

「感じるか…」

「いいわ…博人…もっと、もっと突いて…」

彼にすがり付いて、耳元でそうささやく。

男の人にしては珍しいと思うけれど、耳は彼の性感帯だ。

博人の腕に抱きしめられ、私も彼を抱きしめて…。

こうしてきつく抱きあって、耳元でお互いにささやきあいながら…それが、彼の好きなセックスだった。

そして、私はそれに毒された女…。

顔の角度を少し変えて、博人がより感じてくれるよう、耳たぶを口に含む。

私の耳元で、彼の喘ぐ声が聞こえる。

「志穂、すごくいいよ…」

3週間、誘いを断り続けていたのだ。

男盛りの博人は、溜まっていたのだろう。

「もっと…もっと舐めてくれ…」

舌を尖らせて、博人の耳の中に忍び込ませる。

耳を刺激してあげると、それにつれて、彼の腰の動きも激しくなってくる。

私の耳に、自分の艶めかしい声が、遠くから聞こえるように響いている。

「あっ…あっ…あぁん…」

「もっと…もっとだ。もっと声を出せよ…」

「素敵…博人…もっとして…」

荒い息遣いの下で、博人は妖しくささやく。

「何をもっとしてほしいんだ…?言えよ…」

「もっと!もっと突き上げて!私を気持ちよくして!」

「いい子だ…それでこそ、志穂だよ…」

博人が、思い切り突き上げてきた。

私は、子宮の奥まで、衝撃を感じる。

「あっ…あっ…」

その衝撃が、頭のてっぺんにまで、突き抜ける。

揺れる私の背中を博人の指がなぞり、余計にぞくりとする。

たまらなくなった私は、思い切り彼にしがみついて、その耳たぶを噛む。

「もっと噛めよ…。俺の耳を、お前の歯形で真っ赤にしてくれ…」

噛まれるのは痛いだろうに、彼にはその小さな痛みすら催淫剤になることを、私は知っていた。

最初は甘噛みが感じるけれど、高ぶってくると、本気で噛んでくれと言い出す。

博人のその言葉に、私はいつも胸の奥に小さな痛みを感じるけれど、それは私の催淫剤だった。

彼の腰の動きが、小刻みになってきた。

絶頂が近い。

それは、私も同じだった。

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