いつものコーヒーショップで見かける彼。その彼と夜のバーで出会ったら……。 (ページ 3)
「胸も、ここも、硬くなってるよ」
胸の頂を舐めながら、雅紀の指が秘所をあばく。時折甘噛みされ、強くつねられるたびに、佳代の体がびくびくと跳ねた。
「っ、は、……ああっ、だ、めっ……変に、なるっ」
「いいよ、変になって」
いやらしく笑った雅紀の手が佳代の膝を大きく割り開いた。
「やぁっ、見ちゃ、だめっ……んっ!」
佳代の全身が羞恥で赤く染まる。
恥ずかしさに、思わず閉じようとした脚の片方を軽々と肩に担いだ雅紀。
その体勢のままじっと見つめられると、なぜだか目がそらせなかった。この後のことを期待してか、勝手に息が上がってしまう。
(……もっ、やだ。……中に、ほしい)
心の声が聞こえたのか、雅紀の口角が上がる。そして、まるで佳代に見せつけるように、視線を合わせたまま、ゆっくりと顔をふせていった。
「あ、っ……んっ! ああっ、雅紀、さんっ」
くちゅくちゅと恥ずかしい音が佳代の喘ぎ声に混ざって聞こえてくる。
舌があふれでる愛液をすくい、指でそこを掻きまされると、背骨を伝って快楽の波が駆け抜ける。逃げる腰を掴む雅紀の手は優しくも容赦なく佳代を追いつめた。
「ぁ、っ! 雅紀、さんっ、だめっ! ……ぁ、中、ぐちゅぐちゅしないでっ……」
「指一本じゃ足りない? それとも、もっと奥がいいのかな?」
意地悪な問いかけに、佳代はぶんぶんと髪を振り乱した。
わかっているくせに、と佳代が唇を噛む。
「その顔、逆効果だよ」
目を細めた雅紀が佳代の中をかきまわす指を増やし、内壁を強くいじられる。佳代が気持ちいいところばかりを責められて、酸欠になってしまいそうだった。
「あ、あっ……ん、雅紀さんっ……いっちゃ、う。だ、め……」
「もうイきそう? もうちょっと、待って」
ずるりと指を引き抜かれたかと思うと、すかさず腰を抱え上げられ、雅紀の熱いそれで一気に貫かれた。
「あああっ! んっ、あぅ、っ……」
びりびりとした衝撃に頭が一瞬真っ白になる。絶頂の波にのまれ、佳代の体がおののいた。
「……あっ、やぁ、……待って、っ、だめ」
眉根を寄せた雅紀にがつがつと中をつかれる。まだ挿入の衝撃で震える佳代には刺激が強すぎた。待って、と雅紀の二の腕にすがりついても、「ごめん、待てない」と、いなされてしまう。
「ああっ、やぁ、っ……、いっちゃ、うっ……ああっ、やぁっ」
体のコントロールがきかない。
こんなにはしたなく乱れてしまうなんて……。恥ずかしい。
きゅっと無意識のうちに体の奥を引き絞り、佳代は体内を激しく出入りする熱と、その太さをまじまじと感じてしまう。
「くっ、佳代っ……」
何かを耐えるように眉を寄せ、唇を噛んだ雅紀。余裕のない雅紀の表情に、佳代は嬉しくなった。
「こら、……なに笑ってるの?」
うっすらと上った笑みを見咎めた雅紀が、不貞腐れたような顔をして、腰を大きく深くうちつけた。
「あ、っ、ああっ……ああっ、ぅ、っ……」
開きっぱなしの唇から、とぎれとぎれのかすれた喘ぎ声がもれた。
されるがまま、官能のままに、喘ぐことしかできない。
深く奥をえぐられ、気持ちいい所ばかりを激しく突かれて、佳代は限界を超えた。息が止まりそうなくらいの悦楽の高み。背中を反らせ、雅紀の背中に爪を立ててしがみつきながら、佳代は絶頂に達した。
「ああっ! ……っ、」
「ぅ、っ、……佳代っ」
体の奥深くに熱いものが流れ込んでくるのを感じた。重なる雅紀の体の重みが心地よかった。
* * *
いつものように佳代はコーヒーショップに立ち寄った。
「カフェオレを一つ」
いつもの彼が、いつもと同じ注文をする声。
たった一つ、いつもと違うことがある。
「おはよう、佳代」
「おはよう、雅紀さん」
二人はおそろいのコーヒーカップを片手ににこりと笑いあった。
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