「おまけに家に連れ込むだなんて、ねえ?」誤解が招いた送り狼 (ページ 5)
「あっ、卯月さん……」
咎めるような口ぶりにぞくりと背中が粟立って、まるで赦しを求めるかのように彼の名前を呼ぶ。
もちろん卯月さんが許してくれるわけもなくて、彼の細くすらっとした指が私の衣服にかかった。
何だか急に怖くなって手首を掴むと、卯月さんの目に悲しみがよぎる。
「やっぱり、冗談だったんですね」
「違、ああっ!」
太ももを撫でられ、ぞくぞくと震えるような快感に身体が跳ねる。
耐え切れず嬌声を漏らすと、卯月さんの瞳が愉快そうに歪んだ。
「どうせ、反応が面白い程度にしか思っていなかったんでしょう」
「ひあああっ、あっ、やぁ!」
茶化した理由の一つを言い当てられ、それでも冗談だと思われている事実をどうにかしたくて口を開く。
その途端、下着越しに秘部を擦りあげられて、私の口から言葉にならない喘ぎ声が漏れた。
何度も何度も割れ目を往復するように擦る卯月さんの指に、がくがくと私の脚が震え出す。
声を耐える為に口元を抑えた手を見て、彼は満足そうに口角を上げた。
「そうしていた方がいいですよ。声、外に漏れてしまいますから」
その一言が、ここが玄関であることをいやがおうにも知らしめる。
思いやるような言葉は皮肉な響きを持っていて、卯月さんの指が止まることはもちろんなかった。
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