弟のように思っていた幼馴染。だけど、秘めた想いを告げられて男なんだと思わされる

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弟のように思っていた幼馴染。だけど、秘めた想いを告げられて男なんだと思わされる (ページ 1)

真理亜は社会人になってから一人暮らしを始めていた。

新しい環境での生活は刺激的ではあったものの、同時に多大なストレスと共に、愛する家族と離れて暮らす孤独感を与えた。

そんな中、彼女の元を訪ねてきたのは幼馴染の刹那である。

「いらっしゃい、刹那。さあ、上がって」

「…お邪魔します」

遠慮がちに入る刹那を、真理亜は笑顔で迎え入れた。

二人の関係は小学生のころから続いているもので、真理亜は刹那のことを本当の弟のように思っている。

「ふふ、刹那がこうして遊びに来るのなんて何年ぶりかな」

「さあ、どうかな。よく覚えてない」

ぶっきらぼうに呟く刹那だが、真理亜からすればそれも慣れたもので、特に気にする様子もない。

「今コーヒー入れるね。座って待ってて」

キッチンに向かい、慣れた手つきでコーヒーを淹れる真理亜。

その間、刹那は所在なげにリビングを見渡していた。

「はい、お待たせ」

「ありがとう」

差し出されたマグカップを受け取り、飲む刹那。その姿を見て、真理亜は満足げに微笑む。

それからしばらくの間、二人は他愛もない会話をしていた。

真理亜にとっては久しぶりの充実した時間である。

しかし、楽しい時間はあっという間に過ぎ、気づけば日が暮れようとしていた。

「もうこんな時間か、そろそろ帰るよ」

「え、そんなもう少しゆっくりしていって」

寂しそうに呟く真理亜だが、刹那は首を横に振る。

「いや、これ以上お邪魔するわけにはいかない」

そう言いながら、玄関へと向かおうとする刹那。しかし、それを引き留めようとするように真理亜が声をかける。

「ねえ、久しぶりに泊まっていかない?もう遅いし、危ないわ」

「…それ、本気で言っているのか?」

真理亜の言葉に、刹那は思わず足を止める。

「え、ええ…だって、せっかく久しぶりに会えたんだもの」

様子が変わった刹那に戸惑いながらも、真理亜はそう返す。

「俺は男だぞ?襲われるとか考えないのか?」

「でも、私達幼馴染だし…刹那は私のことそんな目で見ないじゃない」

「…はぁ」

呆れたようにため息をつく刹那。そして、真理亜に近づきその腕を掴むと、強引に寝室へと連れ込んだ。

「きゃっ!?ちょ、ちょっと何を…」

突然のことに驚きの声を上げる真理亜だったが、次の瞬間にはベッドに押し倒されていた。

「俺が何もしないと思ったのか?」

真理亜の上に覆い被さりながら、刹那が低い声で囁く。

その表情からは先ほどまでの優しい様子は一切感じられず、ぎらついた肉食獣のような瞳が真理亜を見つめていた。

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