ずっと片思いだと思っていた彼とは実は両思いと分かり、初体験なのに感じてしまう。 (ページ 4)

「気持ち、いいね。恭哉」
「…俺も。やば、我慢できない。動いていい?」
「ああ、んぅっ…!」

恭哉は質問を言い切る前に動き始めた。
紗季は返事をする間もなく、恭哉が中で暴れるのを感じるしかなかった。

恭哉が一度中を打ち付ける度に、紗季は恭哉を手放すまいと締め付ける。

一定のリズムを与えられたかと思うと、時折恭哉は紗季の体にキスをした。
紗季の体中を、まるで自分の所有物かというように、跡をつけた。

乳首を吸ったときには、紗季の体はピクンと跳ね、甘噛みしたときには軽く震えた。

「恭哉、私、変、もうダメ、変なのくるの」

紗季は喘ぎながら叫んだ。

「大丈夫。大丈夫だから」

そう言う恭哉も、余裕さの欠片もない。限界が近く、必死で紗季に返事をしている。

「紗季、紗季、好きだ…愛してる…!」
「あ、あああっ、ああっん…」
「ふっ…うっ…」

恭哉の言葉が最後の引き金になって、紗季は果てた。
そして、紗季の急激な締め付けにより、恭哉も紗季の中で果てた。

「あ…はぁ、はぁ……んっ…」

息を整えているところに、恭哉が紗季の中から抜け出した。
その刺激さえ、紗季にとって甘美なものに感じられた。

「恭哉」
「何?」
「私も好きだよ」

*****

目が覚めると、紗季の隣で恭哉が寝息を立てていた。
昨夜の出来事を思い出すと、紗季はとてつもなく恥ずかしくなった。

「んん…」

恭哉が目を覚ましそうになり、紗季は思わず布団にもぐり、寝たふりをした。

「紗季、起きてる?」

勿論、紗季は返事をしない。

「好きだ。…俺はお前のことが…」

そう言いながら恭哉は紗季の頭を撫でた。
紗季はその温もりを感じた。

それと同時に、昨夜の感覚が思い出され、下半身に疼きを感じた。

恭哉と付き合える喜び。
当然、心が通じ合ったことは嬉しい。
しかし、紗季の中では、それとは別の感情も芽生えていた。

―――早く、恭哉とまたしたい。もっと気持ちよくなりたい。なんなら、今すぐにしたい。

紗季と恭哉のお付き合いは始まったばかり。
恭哉とのこれからに、紗季は胸を膨らませたのだった、

-FIN-

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