セフレの関係にとどめておこうと思ったのに、いつの間にか沼ってしまい離れられなくなりました (ページ 2)
そこに友達から頼まれていた合コンの会話のメッセージを見て私が合コンに行くのだと思ったらしい。
「いや、あれは数合わせでどうしても参加してくれって頼まれたから仕方なく行くだけだよ」
「ふーん」
「…」
(なんだろ、機嫌悪いな…もしかして合コン行くのが嫌…とか? そんなわけないか…)
「朱音の彼氏にしたいタイプってどんなん」
「なに、急に」
「いやなんとなく気になった」
「うーん、そうだなあ」
頭の中でタクトが思い浮かんだけれど、考える振りをした。
「遊んでない人…かな」
「なにそれ」
「なんとなく」
「俺と真逆じゃん…」
「そ…うかな」
なんとも言えず、よどんだ空気。
(やっぱり今日はもう帰ろうかな…)
「あのさ…きょ」
「ってか俺とエッチするの、やだ?」
「え?」
思い切って言おうとした言葉を質問で遮られてびっくりした。
どういう意図で聞いてきたのか分からず考えていると、タクトが腕を引っ張ったのでバランスを崩した私はそのままタクトの胸にぶつかった。
「あっ…ぶなっ…なに、どうしたの」
平静を装いつつもタクトの胸に抱かれてドキドキしてしまう。
「俺とは真逆の人がタイプなのに、俺とエッチするってなんで?」
「それは…」
(タクトが好きだから…だなんて口が裂けても言えない…)
「わ…割り切った関係の方が楽だから…タクトだってそうでしょ?」
心にもないことを言って後悔してしまう。
好きだって言えたらどんなに楽か。
「なら、俺がどんなことしても平気なんだな…」
「え、なんて?」
あまりにも小さな声のタクトを見上げて聞き返すと、私の視界はタクトで遮られた。
「んっ…!」
強引に、奪うようなタクトのキスに逃げようという選択肢はない。
「あ…んっ…んんっ、ふぅ、んっ…」
最初から舌を入れてくる濃厚なキス。
普段あまりしてくれないキスに、訳が分からずもその温もりと生々しさに興奮する。
「んっ、はぁ…ふぅ、ん…んっ」
無我夢中でタクトの舌を追いかける。
私の舌を絡めとり、吸ったりされて口内をもてあそばれる。
「ん…はっ、キス好きなの? 目とろけてる…」
「ふぅ、ん…はぁ…ん、スキ」
「好きなタイプじゃない男にキスされてるのに?」
「そ、れは…あっ、んん! タクト…」
服の上から胸を揉みしだかれる。
大きな手のひらが私の両胸を揺さぶり、逃げられそうにないことを悟った。
「タクト…」
服の上からっていうのがもどかしい。
「ふっ…なに」
分かってるくせに分からない振りをするタクト。
余裕のある笑みが私の心をくすぐる。
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