「ありがとうございました」
「いえ、気持ちよかったです」
理人は頭を下げて私にお礼を言ってきた。改めて彼と向き合うと、彼の顔は初心な感じは抜けていて、立派な青年だった。
「本当に妻だけだと、足りなくて」
「ああ、確かに」
あの絶倫具合を思い出し、私は納得がいった。彼の難儀な体を哀れに思った。
「気になさらないでください。おやすみなさい」
私は露天風呂からあがった。
そのまま布団に入る。すっかり疲れた私はあんなに眠れなかったのに、すっと眠りに入ってしまった。
元アイドルとのセックスが私のこの旅行の唯一の思い出となった。
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