イケメンオネェの大親友から突然の告白!そのまま熱々の快感エッチに大発展♡ (ページ 2)

直人は中学の頃から女性的な話し方を好んだ。

「オカマ」と呼ばれ、周りから茶化されかけたが、生粋の日本人とは思えないくっきりとした大きな瞳と、中性的だが肝の据わった堂々とした立ち振る舞いで、直人は自分の存在を周りに認めさせた。

高校、大学へ行っても自分のキャラクターを貫き通していたが、直人は男女共に周りから愛される存在だった。

恋愛対象はどっちなのかと聞くと、直人自身によればどっちでもイケるとのことだが、香奈恵が知る限りでは男性と付き合ったところしか見たことがない。

ゲイバーでは直人のまるでアイドルのような美しい顔面と、外見にそぐわないオネェキャラが客たちにうけて、男女問わず毎夜、多くの客が直人目当てに押し寄せる。

ノンケ歓迎のオープンなバーであることも、沢山の人を呼ぶ要因の一つだ。

そんな多忙な直人に無理をさせられるのは、香奈恵ぐらいのものだろう。

幾度となく繰り返す失恋の度に香奈恵は直人のバーで朝まで飲んだくれたり、爆買いに付き合わせたり、こうして突然カラオケに呼び出すこともある。

それでも一度だって直人が香奈恵のワガママを拒否したことはなかった。

「今回の失恋は、いつもと違うの…」

香奈恵はふられた相手の悪口を叫ぶことはあっても、泣き叫んだことは一度もない。

だけど今度ばかりは、本気の恋だと思っていた。

だから、電話口の声に思わず涙を滲ませてしまったのだ。

「何よもう…行くわよ」

いつもと違う香奈恵の様子に驚いた様子ではあったが、いつものように直人は香奈恵のために重い腰を上げてくれた。

*****

「あ〜!もう恋なんてじないんだがら〜!」

マイクを持って叫ぶ香奈恵の声は、大量の鼻水と涙のせいでダミ声だ。

「あんた、初めてじゃない?そんなに泣くの」

「だって…ヒッ…本当に好きだったんだもん…」

「いつもは相手の悪口三昧のくせに、好きだった…しか言わないじゃないのよ」

香奈恵の珍しい姿に、優しい声をかけるわけでもなく、直人は歯に物が詰まったみたいな顔でウーロン茶をぐいっと飲み干した。

元彼は香奈恵にとって完璧な男性だった。

初めて結婚してもいいかも、なんて浮かれていたら、あっさり「他に好きな子ができた」と言って半年足らずで別れを切り出されてしまったのだ。

付き合った期間は短いが、香奈恵にとってここまで夢中になれた男性は今のところ元彼が最初で最後だ。

「あんたって、色んな意味で見る目がないのよねぇ…」

「うるさ〜い!」

香奈恵はヤケになって直人を叩こうと手を振り上げたが、あっさりその腕を掴まれ、そのまま引っ張られてすっぽりと直人の胸の中におさまった。

コメント (0)

コメントを書く