私の彼は画家。今回はボディーペイントの依頼が来て、試し描きの練習台になった私は… (ページ 2)
「…っ…ん」
「早速エッチな気分になっちゃったんだな、ホント感度いいね芽依は」
「だって…体中筆で撫でられたらくすぐったいですし…!」
正輝さんは絵の具も色々な種類を使います。
水彩絵の具を使って、水であちこちをぼかしながら色を重ねたり、アクリル絵の具を使って、水彩よりはべっとりした絵の具が何度も重ねられて布で拭き取られたり…
しかもその間私はキャンバスだから動かないようにしないといけない。
正輝さんは真剣な顔で集中しているのに、私はいつも悦に悶え、ただひたすら我慢せねばならない…
今日も、正輝さんは体のあちこちで描く題材を変え、絵の具も色々なものが使われます。
どれが1番スピーディーに、且つ出したい色を出せるかを試しているんです。
今はうつ伏せになっている私の首の後ろに描かれています。
見えないところだから何が描かれているか分からない。
だからと言って、集中している正輝さんの邪魔はしたくないので聞かない。
サラサラと筆が触れる時があれば、絵の具が多めについていて固めに感じたり、水でぼかされる時ジュワッと冷たくなったり…
時折聞こえるうーん、という唸りや吐き出される吐息で、納得のいく出来でない事が伝わる。
「…やっぱり、あれ使ってみようかな。芽依?体きつくないように、こっちに座ってもらえる?」
正輝さんが指さしたのは、リクライニングができる一人がけ用のチェアー。
言われるままにサッと移動して腰掛ける。
すると、正輝さんが背もたれを少し後ろに倒し角度を調整した。
そしてティッシュとスプレーボトルが絵の具と一緒に持ってこられた。
肩、デコルテ、二の腕とどんどん試作の絵達が並んでいく…そして、次は私の胸全体に筆が向かいます。
そして、スプレーボトルを手にした正輝さん。
私の乳輪のすぐ側で横に手が当てられ、守られた掌側で噴霧されてティッシュで拭き取られたり、また上から絵の具が重ねられる…
「っ!?冷たいっ」
思っていたよりもずっと冷たかった温度にビクッとしてしまいました。
驚く私とは反対に、どんどん筆が進みさっきより満足気な正輝さん。
見下ろすと、胸元にはいくつかの花とそれに今にもとまろうとしている蝶が描かれている。
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