好きなのに、こじれた関係の同期に誘惑され、今夜だけと淫らに狂う社員旅行の夜 (ページ 6)
「なあ、春香」
「なに?」
「今すぐじゃなくてもいいから、俺のこと好きになろうとしてくれると、すごく嬉しいんだけど」
「え?」
予想外の言葉にとまどって、胸が苦しくなる。
「だって、俺ちょっと変態入ってるから、春香に引かれるかと思ってなかなか切り出せずにいたら、あんなことになって…。それからは、つき合ってくれって言っても断られると思ってずっと悩んでたんだけど、先輩に相談してみたら部屋まで空けてもらっちゃって…今日行かなかったら、いつ行くんだよって」
「功は、私のこと軽蔑してると思ってた。簡単にヤれそうだから、誘われたのかなって。でも、それでもよかった」
「そんなこと思ってないよ。俺じゃなくてあいつとつき合うことになったときは腹が立ったけど、それだけ責任感が強いってことだろ」
わだかまりは解けて、胸の中が温かいもので満たされる。
「好きになろうなんてしないからね。だって、もうとっくに好きだから」
功のスマホがピコーンと鳴った。
「春香ごめん、先輩戻って来るから、5分でここ出なきゃ」
慌てて、身支度を整える。
「で、車と、混浴温泉と、どっちがいい?」
「え?と、とりあえず車かな」
混浴温泉って…刺激が強すぎる。
「そっか、じゃあ温泉は、夜中に、ね」
どこまで変態なんだ、功。
私達は、手を繫いで駐車場に向かう。
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