「はぁ…はぁ…」
私たちはしばらく抱き合ってぐったりしていた。
―― なんだか熱が引いている気がする。
「少し、顔色良くなった?」
「うん、マシになったかも」
「そう、良かった」
彼はゴムの口を縛ってゴミ箱に捨て、そう言って微笑んだ。
「無理言ってごめんなさい…」
私は冷静になるといたたまれなくなって、マナブさんに謝った。
「凄く苦しそうだったんだし、薬のせいで、みかちゃんは何も悪くないよ」
「…このまま一緒に寝てくれる?」
「いいよ」
「ありがとう」
私は安心して彼の腕の中で眠りに落ちていった ―。
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