メイド喫茶で働いていることがバレてしまった私。大嫌いな男に脅されて…
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メイド喫茶で働いていることがバレてしまった私。大嫌いな男に脅されて… (ページ 1)
まさか、こんなことになるなんて…!
大っ嫌いな男のアパートで、私はメイド姿になっている。
「いい格好だな、花梨。めちゃくちゃ似合ってるじゃん」
「くっ…」
「それでご主人様って呼んでくれよ」
「そこまでする訳ないでしょ!やめてよ」
「ふっ、まさか真面目な花梨がメイド喫茶なんてやってるなんてな~」
誠一はニヤニヤしながら私を舐めるようにじっと見つめた。
その視線が嫌で、思わず顔をしかめる。
「何よ、あんただって同じようなものじゃない。メイド喫茶に通う趣味があるなんてね!」
「俺はただバイト先の先輩に連れて行かれただけです~。そこでゼミの同級生に会うなんて思いもしませんでした~」
「うるさいってば!」
卒業旅行を控えた大学最後の年。
行き先はヨーロッパ。
私は年中金欠だったから、どうやってお金を工面しようかって考えた結果、皆には内緒でパッと稼げるバイトを始めた。
それがメイド喫茶。
「可愛い可愛い。いいねえ。メイドなんて欠片も興味なかったが、花梨が着るのはアリだな」
本当に最低な奴なんだから!
メイド喫茶で働いていることをバラされたくなかったらアパートに来い、なんて。
しかもメイド姿で。
「ほんと可愛いな、お前」
「うるさい、この最低男。あんたのことはずっと前から嫌いだったけど、もっと嫌いになった!」
ゼミが一緒の誠一とは、しょっちゅうケンカばかりしていた。
悪いのはこいつ。
私の発言にいちいち突っかかってくるんだもの。
「じゃあ来なきゃよかったじゃん。俺のことなんて無視すればいいだろ」
「だからあんたが脅したんでしょ!」
「俺が本当にバラすと思った?」
「え?」
「冗談に決まってんじゃん。俺はそこまで酷い男じゃないぜ?」
そんな言葉信じられるわけないでしょ!
絶対嘘だ!
やっぱりこんな男大嫌い。
そう思っていると、誠一に手を引かれた。
「ほら、ちょっとこっち来いよ」
「や、やだ!もういいでしょ!帰る!」
「そんなこと言うなって。楽しもうぜ」
「あっ、やっ…」
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