今日は初めての浴衣デート―になる筈だったのに…後ろから抱き竦められて (ページ 2)

「ねぇ、俺もう無理」

ぐっと伊達締め(帯)を掴み、正面を向かされた。

スルスルと帯と紐を解かれる。

「あ、もう。着付けしたばっかりなのに」

前をはだけられた隙間から礼一の手は肩を舐めるように移動し、私の浴衣と木綿の肌着を、ストンと足元に落した。

「うわ!エッロ!パンツもはいてないのに外に出ようとしてたの?」

私は浴衣を着る時はブラジャーやショーツを身につけない。

そんな姿をまじまじと見つめられ、思わず腕で隠してしまう。

「危なくて外にだせません!」

零一は自分の帯と紐をスルスルと解き、浴衣を足元に落とした。

Vネックの肌着を豪快に脱ぎ去ったかと思えば、途中まで手でおろしたボクサーパンツも足で器用に脱ぐ。

「俺も、お揃い」

お互い裸になった。

後は、することは一つ。

あらわになった、零一の筋肉質な胸を眺める。

細いけど、筋肉質で引き締まった体。好きだ、本当に。

部屋の明かりを消し、カーテンを全開にする。

「花火ここから見よう」

暗がりでもわかる笑顔。

打算のないそれは、私の感情までも易々と支配する。

「もう。ダメって言えないでしょ」

「ふふ。知ってる」

立ったままキスをし、肌を密着させ、背中に腕を回す。

お互いの体温を確かめるように。

コメント (0)

コメントを書く