初めての証は優しさと愛しさによって快感に書き換わる特別な日 (ページ 5)

『ぁぁあぁッ…‼︎…痛ッ…ぁッ…』

先端が入っただけで指とは比べモノにならないくらいの質量に避けるような痛みと下腹部を強烈な圧迫感が襲う。

「ッ…キツっ…。力抜いて」

『む、無理…ッ…痛い…ァ…はッ…』

ベッドのシーツをギュッて掴んで気を紛らせようとするけれど、自分を貫く初めての痛みに体中の全ての神経が集中してしまい涙が零れる。

「今日はもうやめようか」

『…え?』

ギュっと閉じていた目をなんとか開けると

涙で滲んだ視界に切なそうな顔をした遥斗の顔があった。

「無理矢理抱きたくないから」

少し悲しげな声でゆっくり腰を引こうとする遥斗の背中を思わず抱きしめた

『やめないで…』

「でももう限界だろ?無理すんなって」

『…無理…ッ…したいの、すっごい痛いけど…好きだから…』

「俺の気も知らねーで、そんなこと言うなよ。大事にしたかったのに、我慢できないって」

『もう我慢…ンッ…しないで…』

これから訪れるであろう更なる痛みに覚悟を決めて、遥斗の目を見つめた。

視線が重なったのを合図に

まだ誰も知らないその先へと押し進めるように

遥斗は一気に腰を沈めた。

『やあぁぁあぁぁぁ…ッ‼︎』

「…ッ…綾乃…ッ」

どうしようもなく、痛い。

もうわけがわかないくらいに。

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