声が響く夜。漏れる声と冷静な声、響いているのは声だけじゃなくて!? (ページ 3)
「すぐ近くに置いてあるんだ。えらい」
「冷たい…」
「それちゃんと温かくなる機能付いてるでしょ。早く準備して」
入れた時に冷たくないよう、このバイブには人肌程度に温かくなるスイッチが付いていた。
そっとボタンを押す。
「まだ動かさなくていいよ。ちゃんとそれが温まってからにしようね」
タカはみくるにこれを贈り愛し合った夜に、その機能をしっかりと把握していた。
「温まるまで自分で触っておいていいよ。あ、駄目か。もうギリギリだもんね」
「恥ずかしい…」
「恥ずかしくても本当のことでしょ。あとどのくらいかかりそうかな」
みくるはバイブ全体を握りしめて温度を確認してみた。
「あったまったよ…」
「まだ濡れてるよね。痛くないようまずしっかり馴染ませて」
言われた通り、滑りがよくなるよう先の方に自分の蜜を馴染ませた。
温かくすべすべとした肌触り。
少しの刺激でも体が反応してしまう。
「タカ…お願い。もう入れたいの…」
「よく我慢したね。入れたらすぐにスイッチを入れてね」
ぬるりとみくるの中に紫のそれは入った。
「んあぁ…!!」
「声は我慢だよ。スイッチを入れて」
みくるはボタンを押した。
「んんん…!!タカ…あぁ…」
奥の方が振動すると共に、クリトリスが吸い上げられた。
脚の力が徐々に強くなっていくのが自分でもわかる。
「それすごいよね。ボタンで段階変えられるでしょ。強くしてみて」
ボタンを何度か押す。
「これ、今駄目だよぉ…!」
みくるの脚はガクガクして、腰も動いている。
「一番強くして。声を出したら、バレちゃうからね?」
タカは意地悪にわざと念を押した。
「んあぁ…!タカ、私すぐに…あぁ!」
バイブはちょうどいい場所に当たりながら、一番強いモードで震えている。
「気をつけな、みくる。家族が近くに来てるかもしれないよ」
タカがニヤッと笑ったのがわかる。
奥だけではなく、クリトリスの吸引が強すぎて意識が飛んでしまいそうとみくるは思った。
「これ、やば…!タカ、もう私…嫌ぁっ」
「俺にバイブ入れられてクリトリスを吸われてる想像してね。気持ちいいね」
「タカ…気持ちいい…もう、駄目。あぁ…!イっちゃう、タカ…」
出し切れない声をもどかしく思った。
「みくる、俺にお願いして。勝手にイっちゃ駄目」
冷静な声が、脳に響く。
私の我慢する声、タカの声、振動する音。
みくるはもう何も考えられない。
「タカ、お願い…。もう…イかせてっ…。あぁ!!お願い…!!」
「いいよ」
さらに深く響く声で、ゆっくり優しくタカはみくるに許可を出した。
「タカ、私もうイっちゃ…。…あぁっ!!」
みくるの体が激しく痙攣した。
震える手でそっとスイッチを切る。
「なにこれ…。気持ちよすぎた…」
「満足できたようでなにより。それ勝手に抜けないよな。ゆっくり抜くんだよ」
呼吸を整えてから、みくるは玩具を抜いた。
「やだ…こんなに濡れてたんだ」
ぼそっと呟くみくるにタカは約束を取り付けた。
「今度は同じくらい俺が乱れさせてあげるね」
「ふふ…。私もタカのことたくさん気持ちよくしてあげるね」
「期待してます。家族にバレなくてよかったな」
「意地悪な声で言わないで。大丈夫だったと思うけど…。ねぇタカ、ありがと」
「どういたしまして。そろそろ寝ますか、みくるちゃん」
1人ではこんなに気持ちよくなれない。
タカの声とタカからの贈り物はすごいパワーだな、みくるは妙な納得をした。
みくるはスッキリしてはしゃいでしまい、話が止まらなくなってしまった。
次のデートの約束も済ませて、タカとみくるが眠りについたのは朝方だったらしい。
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