声が響く夜。漏れる声と冷静な声、響いているのは声だけじゃなくて!? (ページ 2)
「やってみた?」
「うん…」
「俺に触られてると思って、揉んでみて」
目を閉じて、みくるはタカが目の前にいることを想像した。
「ゆっくりだよ。優しくね」
どんどん気分が上がってくる。
リビングからは、家族の声がまだ聞こえている。
「イヤホンに切り替えた方が楽しめると思いますよ、みくるちゃん」
「…イヤホンにするね」
聞こえるはずはないのに、音を立てないようにイヤホンを取り出した。
「イヤホンにしたよ。怖いから、片耳だけ」
「そうだね。お母さんが近づいてきて気付かなかったら、困るもんね?」
タカはわざとこんな聞き方をしている。
「声は絶対出しちゃ駄目だよ。さ、続けて」
声を出したら家族に知られてしまう。
「そろそろブラを外して」
みくるは、そっとブラを外した。
「今お布団の中でしょ?パジャマは着てるよね」
「着てる。お布団に潜ってる」
そう言ってみくるはすっぽりと頭まで布団を被ったが、苦しくなってすぐに頭を出した。
「じゃあそのままで。おっぱいはちゃんと手で触ってね」
「ん…」
「俺に触られてるよ。両手で鷲掴みにされて、思い切り揉まれてる」
そうしろと言われるまでもなく、みくるはタカが言った通り胸を両手で揉みしだいた。
「乳首もちゃんと触ってあげて。もう硬くなってるでしょ」
「うん…」
「強くつまんだり、爪で弾いてみようか」
「んっ…」
「乳首弱いもんね。次はいっぱい舐めてあげるからね。さぁ、揉んだりつまんだりを続けて」
次は舐めてあげるというタカの言葉にみくるは反応した。
自分が濡れた瞬間に気付いた。
「もういいかな。片手は胸を揉んだままで、もう片方の手で下を触ってみて。下着の上からだよ」
そっと下着に触れてみると、じんわり既に湿っている。
「どう。濡れてきてるでしょ」
どうしてわかるのだろう。
「黙ってちゃわからないよ。ちゃんと答えて」
「もう濡れてるよ…」
みくるは消え入りそうな声で答えた。
「そっか。次は下着の上からクリトリスに触ってみよう。そっとだよ」
「あっ…ん」
「強く触ったらどうなっちゃうだろうね。今度は爪で引っかくように」
「んんっ…っく」
声を出さないようにしようとすればするほど、声が漏れる。
「ふふ、もう触りたいでしょ。上も下も俺に触られているよ」
自分がすごく興奮しているとタカに気付かれているという羞恥心が、みくるをどんどん加速させた。
「タカ…早く次を…」
「きっととろけた顔しているんだろうね。下も脱いで」
ベッドがきしまないように、音を立てないように。
みくるは静かに下着を脱いだ。
「脱げたかな。クリトリス、直に触って」
「あっ…なんかもう今日すぐに…!」
「そんなに興奮してるんだ。でもまだ駄目だよ」
「あふっ、んん…っ」
もう達してしまう。
タカはきっと絶頂を迎えても許してくれる。
そう思いながらみくるは続けようとした。
「はい、ストップ」
「え…?」
「手を止めて。まだイっちゃ駄目だよ」
こんなに欲しているのに。
見ていないからわからないはずなのに。
タカの言葉にみくるは従った。
「タカ…早く…」
始まりのおねだりはあんなに恥ずかしかったのに。
「可愛い。でも駄目」
「前に俺があげたアレ、持ってきて。パープルのやつね」
タカが言っているのは昔みくるにプレゼントしたバイブのことだ。
一度中に入れたら抜けない形状で、クリトリスを吸引するパーツがセットになっている。
あれを使ったらどうなるのだろう。
みくるは想像しながら、ベッドの隣に置いている小さな棚からパープルのそれを取り出した。
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