お酒に酔った彼女が艶っぽくえっちに誘って来るから… (ページ 3)
「悪いが誘いには乗らねぇから。」
けれど、そんな安易な誘いに乗るのが癪で断りをいれる。
誘われるがままのってしまえば絢の思う壺でしかなくて、それはどうも性に合わない。
一刀両断したのはあまりにストレートすぎる気恥ずかしさを隠すため。
「なんで?」
「お前が酔ってるから。」
「酔ってない。」
酔ってないとすぐに断言するあたりが酔っ払いだと物語っている。
素面ではこんなこと絶対にしない癖に何が酔ってないだ。
「どこがだよ。」
酔いに任せて勢いだけでそんなことすれば、いくら長く付き合っていても後悔するような気がして、なるべく突き放した態度をとる。
そして何事もなかったように再び抱き上げようとしたら、不意に口づけられた。
首をぐっと伸ばして自ら求めるようなキス。
プツン、と何かが切れた。
というか俺の理性が。
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