秘密のパーティで出会った謎の男性に、初めての快感を教わる私。指先だけでとろけそう (ページ 3)

 ――キス。これが……本当の、キス。

 背中を抱いていた彼の手が、動いた。右手は胸のふくらみへ、左はさらに下へと降りていく。

「えっ……」

 小さな驚きの声は無視される。

 しなやかな指先は大胆に動き、桜の着ている衣服の裾をたくしあげてしまう。

「ま、待って。待って、こんなとこで……」

「大丈夫だよ」

 彼はふふっと、息を転がすように笑った。

「見てごらん、ほら」

 言われるまま周囲を見回すと、自分たちと同じように、あちこちの暗がりにひそむ男女の姿がある。

 皆、宴の狂騒に飲み込まれ、その場限りの情熱に身を任せてしまっているのだ。

 ――同じ、なの……? 私も……。

 それでも戸惑い、怯えを隠せない桜に、彼はそっとささやいた。

「大丈夫。最後まではしないから」

「え?」

「今夜は、ね」

 そう言いながら、彼の手はさらに大胆に動く。下着の隙間をかいくぐり、素肌に触れていた。

「あ……っ」

「逃げないで」

 あの甘く優しい、五感をくすぐるような声が、耳元でささやく。命令する。

 仮面の奥からこちらを見つめる瞳は、欲望が熱い炎のようにゆらめいていた。

「ほら。もう濡れてる。悦んでる」

 彼の指先がうごめく。濡れた花びらをかきわけ、さらに奥へ忍び込んでくる。そして、もっとも敏感な突起を探り当てた。

「あ、あっ!」

 思わず高い悲鳴のような声が出た。

「や、あ、そんな……っ!」

 快感がはじける。

 彼の指がわずかに動くだけで、熱く甘い刺激が波動のように生まれ、広がる。

 体中から力が抜けて、脚がふるえる。

「持っていて」

 伶は、服の裾を持ち上げ、桜の手に押し付けた。

「あ……」

 自分で自分の服を大きくまくりあげ、秘められたところを彼の目の前にさらけ出す。

 ――こんな……、恥ずかしい……っ!

 けれどその羞恥が、たまらなく興奮する。

 大きく脚を開いて立つと、すぐ目の前に彼が両膝をついた。

 そして熱く潤んだ秘密の部分に、ためらうことなくくちづけた。

「あ、あっ!」

 今までとはくらべものにならないほど、熱くうずく悦び。彼にキスされたそこから一気に全身に燃え広がり、神経を焼き尽くすようだ。

 もう何も考えられない。

 わかるのはただ、熱い彼の舌先。

 尖らせた舌が、濡れた粘膜をなぞる。下から上へと舐め上げ、奥にひそむ小さな快楽の芯に絡みつく。

「あ、いや……ああっ! ああ、だめ、そこ――あーっ!」

 真っ赤に充血したそこを吸われた瞬間、桜は絶頂にのぼりつめた。

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