つまらない授業をサボってただけなのになんでこんなことに…
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つまらない授業をサボってただけなのになんでこんなことに… (ページ 1)
平日の午後、私はいつものようにつまらない授業をサボって街中をぶらついていた。
……のに、よりによってまたアイツに見つかるなんて……
「はぁ…はぁっ…」
「待て!今日こそ捕まえてやる!」
「来ないでって言ってるでしょ!」
正義感の塊のような警察官が当たり前のように私を追いかけてくる。
「いい加減諦めたらどうだ!」
「そっちこそ!」
これで何度目だろう…
もうすっかり顔を覚えられてしまった。
「止まれ!」
「うるさい!」
「何度も言わせるんじゃない!今ならまだ注意だけで済むんだぞ!」
「教師みたいなこと言うな!」
こんな奴、いつもならすぐ撒けるのに…
今日はやけにしつこい。
「はぁっ、はぁっ…うざっ」
別に犯罪を犯してるわけじゃない。
ただ学校に行きたくないだけ…
「大人しく捕まるんだ!」
「しつこい!」
無駄なことだってわかってる。
ただ逃げることしか出来ない私に、行き交う人の目はみんな冷やかだ。
そんなヤツらと、あまりにも幼い自分にムシャクシャしながら走り続けていると、いつの間にか知らない廃墟ビルの屋上に出た。
「うっそ…行き止まりじゃんか」
「ったく、毎回毎回てこずらせやがって」
「?!」
足には自信があったのに、すぐ後ろには汗ひとつかいていない涼しい顔の警官がいる。
逃げ場を失った私はもう、少しずつ後退りするしかなかった。
「へ…へぇ、やるじゃん」
「当たり前だ、今まではわざと見逃してやってたんだ、もしかしたらそのうちサボり癖が治るかもしれないからな」
「ハッ、ばっかじゃないの?アンタ」
なんて強がりを言いながら、本当は息苦しくてもう動けない。足だってガクガクする。
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