週末の彼の部屋で熱くなった身体を持て余した私の指は、ぬかるんだそこへ触れてしまう (ページ 2)
『雪乃さん、ここ好きだよね?』
低いかすれ声が脳で再生されるともう駄目だった。
「んっ、ああ……っ」
自分しかいないせいか、雪乃の手もどんどん大胆になっていく。
膝を立てて足を開きスカートの中へ滑り込ませれば、下着の上からでも濡れているのがわかった。
その内側、一番熱くなっている場所に触れるだけで、ひくりと身体が震えてしまう。
もっと気持ちよくなりたい。
意志を持った指は熱く立ち上ったクリトリスの先端をこすこすと撫でつけ、とろついた粘液をまとい内側へ進む。
けれど、いつも恋人から与えられる熱には程遠く、もどかしい気持ちばかりが増していく。
「んっ、あ……っ、ど、してぇ」
半分泣きそうになりながら、いつも気持ちいいと思う部分を触っているのに。
早く強くすれば痛いばかりで、ちっとも気持ちよくなれなかった。
「……驚いた」
唐突に、雪乃の身体に重みがかかった。
「え……? ンあっ」
「仕事無理やり切り上げて帰ってきたらすんごいご馳走を用意してくれてたんですね」
「え、あ、信二、くん」
「雪乃さん美味しそうに出来上がってるみたいだから、イタダキマス」
視界いっぱいに恋人の顔が映ったと思ったら、口唇を塞がれてしまった。
「ふっ、む、んん」
ぬるりとした舌が口の中を這い回り、まだ混乱している雪乃を翻弄するように動く。
大きな手が脚をいやらしく撫でつけながら、上へ上へと上がって雪乃の手を覆った。
ずっと欲しかった刺激に、驚きよりも悦びが勝って雪乃の身体が震える。
「あぅ、ふっ、んんんっ。やっ、そこ、っあ」
「……濡れてる。でも、雪乃さんが本気で感じてたらこんなモンじゃないですよね? 自分の指じゃ気持ちよくなれなかったんですか?」
耳元へ低く囁かれた言葉に、羞恥心をあおられながらこくこくと何度もうなずいた。
「俺、残業で疲れてるから性欲すごいけど大丈夫?」
「なんでも、いいっ。信二くんのしたいようにしてくれていいからぁ」
「うん、わかりました」
優しささえ感じる声とは裏腹に信二は熱い息を雪乃の耳に吹きかけて、耳の穴を犯すようにじゅぶじゅぶと吸われる。
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