遊郭という籠の中で過ごす最初で最後の幸せな一夜 (ページ 7)
(あぁ、こんなに気持ちいの…生まれて初めてっ!!)
夢は気持ちよさに頭が真っ白になり、快感に溺れていく。
(……………あっ、イクぅっ!)
夢の中がキュッとキツく締まる。
だが、祥吉の動きは止まらず更に激しさを増す。
その為、夢は祥吉の動きが止まるまで、五回もイカされた。
さすがに祥吉が少し疲れ、夢に腕枕をしてあげ二人で横になる。
(…あぁ、好いた方に抱かれるなんて………夢みたい)
「ふふ、幸せ…」
「俺もだ…夢」
お互いに顔を見合わせ、くすっと笑うと啄むような口付けをする。
(…きっとこれから先、どんなに辛く苦しくても今晩の事を思い出せば……乗り越えられる)
そう思うと、夢は鼻の奥がツーンとして、また泣きそうになる。
だが、ギュッと堪えると、起き上がり祥吉の上に跨る。
「…夢?」
「祥吉さま…もっと抱いてくださいましっ!」
夢と祥吉はそのまま、お別れとなる卯の刻まで何度も何度も甘く激しく抱き合ったのであった。
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