「本当にオトナかどうか…確かめないと」オトナになるための秘密の課外授業 (ページ 2)

放課後に数学資料室を訪ねると、紺野先生は夕陽を背に参考書を読んでいた。

なんだかやたらと様になっているのでからかいたくなって私は声をかける。

「紺野先生~!夕陽を背にシブいじゃんっ」

先生がパッと顔をあげ、目が合った。

「あ、藤山。来てくれたんだ。って…大人をからかうんじゃないよ」

「大人って。先生まだ23でしょ、私とそんなに変わんないよ。」

「いやいや、藤山はまだまだ子供だろ」

私は、胸が大きいことがチャームポイントのひとつなのを解っている上で ついつい挑発したくなって胸を張る。

「もうオトナだよ?」

先生がいたずらっぽく笑って

「本当に?」

そう言うと私のブレザーの汚れた箇所に手を掛けた。

ちょうど肩のあたり。

ふわっとチョークを払い、優しく撫でる。

「ごめんな、汚してしまって…」

「ううん。いいよ別に。」

どんどん距離が縮まり、先生が後ろ手で資料室のドアの鍵を閉めた。

パシャン、と音がして鍵が閉まると同時に2人の唇が重なる。

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