クールな係長がうぶで可愛いなと思っていたら実はドSいじわるだった
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クールな係長がうぶで可愛いなと思っていたら実はドSいじわるだった (ページ 1)
「今日少し残れる?」
「ええ。大丈夫です」
柊係長から話しかけてくるなんて珍しい。
最近はめっきり柊係長と話す機会が減ってしまった。
入社したばかりの頃、分からなくて戸惑っている私に教えてくれたのは柊係長だった。
つまずいたら何もいわずにすぐにやって来て教えてくれる。そんな柊係長を好きになってしまった。
職場の人たちは柊係長を見ると目をそらし気まずそうな顔をして通り過ぎる。
なぜだろうと思って職場でも仲の良い友人に聞いてみると意外な回答が返ってきた。
「ああ、柊係長でしょ?…なんていうか…まあ話したらいい人なんだろうけど、話したことないからみんな気まずいんじゃないかな」
「えっ?それ本当?」
柊さんは確かにクールだけれどみんなと打ち解けていると思っていた。
「本当だよ。あ、そっか、上橋さんは柊係長に気に入られてるっぽいから気づかなかったのかもね」
え?今なんて?
私が柊係長のお気に入り?
いたずらな笑みで友人がこちらをみてきたけれど反応できなかった。
「ちょっと、なにぼーとしてんの?仕事をしてちょうだい」
前の席のおつぼねさんが片手ででこぴんの形を作る。
いけない、いけない。仕事しないと。
深呼吸をしてパソコンこ画面を立ち上げると柊係長からメールが届いていた。
メールくらいなら見てもいいでしょ?
どきどきしながらメールを開いた。
『TO 上橋さんお仕事中に申し訳ありません。書類の整理をお願いしたいのですが構いませんか?』
なーんだ、仕事のことか。
内心でため息をつき、変な期待をした自分が馬鹿みたいに思えた。
そもそも仕事中なのに変な期待をする方が間違っていたのかもしれない。
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