童顔彼氏に可愛いと言い過ぎて、『お返し』の分からせえっちをされちゃう話 (ページ 3)

 
「俺まだイッてないよ。ほら、頑張って」
 
 額の汗を拭いながらも未だに余裕のある表情で、ハヤトは腰を振り続ける。いれられた瞬間に思いのほか深く果ててしまったからか、その後はハヤトが動くたびに激しい快感が押し寄せてきて辛い。
 
「んっ、もうやだ、だめ、一回止まって、やだっ…!」
 
「ふふ、ナツハ…『可愛い』」
 
 頬に手を添えられ、目を合わせて囁かれたハヤトの渾身の『可愛い』に、お腹がぎゅんと疼く。なんだろう、この感じは。

 抗えないような、圧倒的な支配感。今思い返せば、大きな手も、低い声も、骨ばった指も、狩猟本能に目覚めた眼光も、ぜんぶ紛うことなき『男性』そのものだった。
 
 いつから忘れていたのだろう。散々可愛がってきた目の前の彼氏は、立派な雄であるということに。
 
「ごめ、ごめんね…ハヤト…」
 
 気持ちよさと申し訳なさがごちゃ混ぜになり、大粒の涙を零しながら、私はあふれ出る想いをハヤトにぶつける。一瞬不思議そうな顔をしながらも、すぐに私の言葉の意図を汲み取ったのか、ハヤトは目尻を下げて優しく微笑んだ。
 
 激しい律動が止まり、ぐりぐりと押し付けるような動きに変わる。ねっとりとした腰使いに、今度はじんわりと快感が広がっていく感覚がした。
 
「別に、『可愛い』って言われて傷付いてたわけじゃないんだよ」
 
「え…?」
 
「俺、頼りないところあるじゃん? …よく昔から、お前は男らしくないって言われてたし」
 
「そんなこと…!」
 
 でもね、と私の反論を遮って、ハヤトは穏やかにこちらを見つめてきた。一層、ゆるゆると優しい動きになる。そして私の腰に手を添えて、胸元にキスをひとつ。
 
「そんな俺を『可愛い』って言葉で認めて受け入れてくれて、嬉しかったんだ。こんな優しいこと言われたの初めてで」
 
「だからこそ、そんな優しいナツハに甘えそうになる自分が怖かった。いつかカッコ悪いって…捨てられちゃうかもって」
 
 今まで隠されていたハヤトの本音に、胸がひどく締めつけられる。そんなことないのに。捨てるはずなんかないのに。

 私はハヤトの首に手を回して起き上がり、何度かキスを繰り返した。自然と挿入しながら、私とハヤトは向き合う形になる。不慣れながらも、私は自分で腰を動かしてみせた。
 
「もう…さっきも言ったでしょ。カッコいい彼氏は素敵だけど、ハヤトはハヤトじゃん? 私はそのままのハヤトが好きだよ」
 
 あ、でも…と私は続ける。
 
「さっき気づいたの。…ハヤト、すっごくカッコいい…可愛くてカッコよくて、最高の彼氏だよ」
 
 

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