大好きな先輩と、突然の雨でホテルに避難。告白したら両想いだったのであまあまSEX (ページ 3)
「先輩、いつもと雰囲気違いますね」
小さい思っていた目は、裏を返せば切れ長で格好いい。最後に会った時よりも髪が短くなってて、ワックスで前髪を上げているらしい。今まで隠れていた眉毛は思っていたよりシャープに整えられている。
別人とまで言うつもりは無い。けど、確実に普段とのギャップがすごい。いつもの先輩は一緒に過ごしていて安心するけど、今日の先輩は見ているだけでドキドキする。
「あ、うん…観るのに、前髪が邪魔かなって思って」
そうだよね、私とのデートだから気合い入れたとかそういうわけじゃないよね。
「わ、私も、そう思って。昨日前髪切っちゃいました」
本当は全体的に整えてカラーも入れ直してるけど。一人だけ気合満々みたいなのは恥ずかしい気がして誤魔化した。
「服も、休みの日はそういう感じなんですね」
和弥先輩は、大学で会う時はいつもオーバーサイズ気味の服を着ていた。ゆるさがあって、色や柄は無難で、先輩の柔らかい雰囲気に合っていると思っていた。
今日の服は、いつもと逆。少し派手だけど決して浮いていないシャツに、フィットしているスキニーパンツ。先輩、こんなにスタイルよかったんだ。
「変かな?」
「全然! 素敵です。私は…いつもと同じで、すみません」
服も新しくすればよかった。
「謝ることじゃ…あ、そうだ。まだ時間あるから、見に行く? 新しい服」
「えっ?」
先輩が慌てる。眉尻が下がった表情がよく見えて新鮮だ。
「ごめん、嫌だよね。俺となんて」
「行きます」
また本能的に即答していた。すごい、本当にデートみたいだ。
沈んでいた気持ちが一気に浮上した。いつもと同じ服で来てよかった。
*****
買い物はすごく楽しくて、上下セットで新しいのを買ってしまった。
話しているうちに、先輩のギャップにも慣れた。いつも通りの優しさに心が落ち着いて、映画にも集中できた。
その映画もとても面白くて、解散せずにカフェで感想を語り合おうということになった。もう今日は最高の日だ。
舞い上がった私と和弥先輩を、土砂降りの雨が襲った。
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