その夜、子供が寝てしまったのを見てから、英二の家へどう行こうかと考えているところで、夫が声をかけてきた。
「英二さんのところへ行くのは俺たちがいる間はやめたらどうだ?」
「それどういう意味?」
突然、夫が葉月に覆い被さってきた。
「なに?」
「俺だって男だ。嫉妬くらいするさ」
そして、私の唇を合わせてきた。
これでは英二のところへ行けない。英二。
しかし、この状況で抵抗するのも夫婦としてはおかしい。葉月は夫にされるがままになった。
(英二としたかったな…)
明日、どう言い訳しよう。そう考えながら、目の前にいる夫を英二に見立てて行為に耽った。
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