失踪していた従兄弟が帰ってきて、お互いの本当の気持ちに向き合う私たちの決断 (ページ 4)

 その夜、子供が寝てしまったのを見てから、英二の家へどう行こうかと考えているところで、夫が声をかけてきた。

「英二さんのところへ行くのは俺たちがいる間はやめたらどうだ?」

「それどういう意味?」

 突然、夫が葉月に覆い被さってきた。

「なに?」

「俺だって男だ。嫉妬くらいするさ」

 そして、私の唇を合わせてきた。

 これでは英二のところへ行けない。英二。

 しかし、この状況で抵抗するのも夫婦としてはおかしい。葉月は夫にされるがままになった。

(英二としたかったな…)

 明日、どう言い訳しよう。そう考えながら、目の前にいる夫を英二に見立てて行為に耽った。

-FIN-

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