失踪していた従兄弟が帰ってきて、お互いの本当の気持ちに向き合う私たちの決断 (ページ 3)

 葉月は小ぶりな椀のような胸をしている。それを英二が「いい、綺麗だよ」とひたすらに言いながら、揉みほぐす。

 揉むごとに大きくなるわけではないが、葉月は胸をぎゅっと握られるように揉まれる度に胸が育っていくような錯覚に陥った。それは怖くはなく、むしろ心地いい。

 英二の揉み方が葉月自身を解きほぐしてくれるようだった。今までの喧嘩のわだかまりも、感情の複雑さも。

(ああ、私は本当に英二が好きだったんだ…)

 感情が次第に単純になる。葉月は純粋に英二の好きだった頃を思い出していた。

「あっ!」

 ガブリと胸に噛み付き痕をつける英二。

「あ、こら。何してんの」

「だって、俺に集中してないから」

「してるよ」

 本当に英二のことだけを見ていたし、想っていた。

 彼は葉月のお腹を触るか否かの力加減でなぞる。フェザータッチが好きな葉月はゾクゾクと反応し、お腹がヒクヒクと動いた。

 指がズボンにたどり着く。そうして、彼は葉月のズボンをずり下ろす。

 それから顔を下半身の付け根に鼻を近づけて、もうシミとなっている葉月のパンツの匂いを嗅いだ。鼻が秘列を割ってくるようだったので、葉月はびくりと体を震わせる。

「葉月の匂い、いいな」

 そう言って、英二は葉月のパンツを取り除き、直で匂いを嗅ぎ始めた。今度は舌で刺激をしながら。

「ぁ、あ、っ」

 秘所の入り口を舐められ、奥まで舌先を入れられ、しまいには花芯を吸われたりした。その度に、葉月の体は面白いほど跳ねた。

「んあ! はぁ! あっ!!」

 段々と声が大きくなる。終わりが来る!

「英二ー?」

 2人はハッとして行為を中断した。

「帰ったわよ、英二」

 一階からおばさんのこえがする。英二は急いで服を正すと

「待ってろ」

 と階下へ降りて行った。

 葉月も急いで服をかき集めて服を着た。間一髪のところで英二の部屋におばさんが入ってきた。

「葉月来てたの。これ、お土産。食べてね」

「ありがとう」

 ニコニコと水羊羹を受け取る葉月。危なかったと内心はバクバクと心臓の音がうるさく響いていた。

 おばさんが去り、英二が入れ違いに部屋に入ってきた。葉月は水羊羹をいただいている。

「そういうことだからさ、続きは夜やらない?」

「夜に? あの家を抜け出してこいと?」

「ああ」

 葉月は水羊羹を食べ終えるまで黙っていたが、皿を置き、

「いいわよ」

「本当か!?」

「英二の家ならどうにか言い訳できると思う」

 今夜待っているからと言われ、英二の家を出た。

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