子犬系男子がベッドで豹変。一度の絶頂では許してくれない彼は、私を舐めまわし快感を与え続ける。 (ページ 2)

 希美は半分開き直っていた。あさとのことを嫌いになることはないし、本当にマッサージだけしてもらえばいいと思っていた。

 万が一、男女のそういう雰囲気になったとして、あさとが希美に勃起するとは到底思えない。

 希美は美魔女でもないし、性的アピールは皆無だ。

 なにより希美の体が反応するのかわからない。あさとに恋愛事情を喋ってはいたけれど、久しぶりのキスやハグに体が拒絶反応を見せないか、不安な気持ちに襲われる。

 希美の体が反応しないことで、尽くすあさとのプライドを傷つけるのが嫌だった。

 バーからホテルまで、あさとは希美の手を握っていた。その手のぬくもりが、二人を無言にさせる。

「本気なの?」

「もうここまで来たのに、帰るとか言わんといて」

 あさとも緊張しているのだろう。いつもより早口な言葉がそれを証明している。

「希美さん、どんなふうにされたい?」

 部屋に入ると、あさとはいきなり直球で聞いてきた。

「どんなふうって…。私、ほら、感じるかどうかわからないから」

 答え方の正解が希美にはわからない。

「俺、結構変態やから全部舐めてもいい?」

「全部って全部?」

「うん。嫌って言っても舐めるけど」

 にっこり笑ってあさとが希美を優しく抱きしめた。いつもの笑顔と温かく心地よいハグ。希美がうっとりしていると、あさとが顔を近づけた。

「キスしたい」

 柔らかい唇が重なった。

「どう?」

「…」

 ずっとしていたくなるほど、あさとのキスは甘くて熱い。希美の体温がゆっくりと上昇する。

「ちょっとドキッとしてるかも」

「俺を見てや」

 心も体も支配されそうな言葉が、希美の理性を奪う。

「うっ…」

 思わず舌を絡めてしまう情熱的なキス。頬が紅潮していくのがわかり、希美の全身の力が抜け始めた。

 あさとがゆっくりとワンピースのジッパーを下げる。そのままキャミソール越しに背中をゆっくり撫でながら耳たぶにキスをする。

「あっ」

 希美が一瞬、顔をのけぞらせた。

「ここが好きなん?」

 あさとの三重弁が優しく希美を包み込む。本当なら妖艶な姿で余裕を見せるべきなのだけど、希美には全く余裕がなかった。

 子宮の奥が鋭く反応し、疼き始めていた。

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