優しさの中に潜む罠!料理上手な美青年に一目惚れされ、甘く愛されました! (ページ 2)

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あれから、依生くんは私の部屋でビーフシチューを振る舞ってくれた。
談笑しながら、近況報告をしながら、楽しく頂いた。
そして片付けが終わって、そろそろお開きにしようかという雰囲気になりだした頃。

「ありがとうございました。本当に美味しかったです」
「満足してもらえて、僕も嬉しいです」
 
こんなにしっかりとした料理を食べたのもいつぶりだろう。
そのくらいに本格的で、家庭的なものだった。

「ちゃんと、お礼はするので」
「…じゃあ、僕のお願いを聞いてもらえませんか?」
 
ふと、依生くんとの距離が近くなる。

「え…、っと?」
 
私は少し驚いて一歩、下がる。

「今、ここで、あなたを抱かせてください」
「え、え…っ?」

突然の衝撃発言に、驚くばかりの私。
依生くんはゆっくりと説明してくれた。

「ずっと、引っ越してきたあの日から、あなたが好きでした」

いわゆる一目惚れだった、と。
あの日から、私のことが忘れられなくなってしまって。

「ずっと、あなたの部屋に入れる機会を窺っていました。さすがに外で襲う趣味はありませんから」

そして今日、偶然とはいえその機会がやってきた、とういうワケだ。

「ま、待って、待ってください。話が飛躍しすぎてて……」

私は身の危険を感じ、彼の隙間から逃げようとするも阻まれてしまい。

「絶対に逃がしません」
 
紅潮した真剣な表情で、私の腕を掴んだ。

「依生くん、やめて」

その言葉もむなしく腕を引かれ、深く口づけられる。

「ん、んぅ…っ」

何度も、何度も口づけられて、息が苦しい。

ようやく終わったかと思ったのも束の間で、次は首筋に舌を這われ。
そんな気はなかったのに、少しずつ私も上気していく。

「目がとろんとしてきましたね」
「う、うぅ…」
「そのまま、動かないでくださいね」
 
言って、依生くんは私を居間の床に押し倒す。
引き続いて首筋から鎖骨、最後に胸元へとキスを落とされる。

「ふ…ぁっ」
「ずっと、こうなりたいと願っていました」

ちゅ、ちゅ、と唇が皮膚に吸い付く音が部屋に響く。
その度に私の体温は上昇していき、艶やかな吐息が漏れる。

「だけど、あなたはお仕事が忙しくて。僕が想っていることすら、気がつかないほどに」

耳元で囁かれる中高音のウィスパーボイスは、すごく心地好く。
それは思わず、意識が遠のいてしまいそうなほどだった。

「はぁ…はぁっ、ご、ごめんなさい…っ」
「ただ運が良かったのは、男の影がひとつも感じられなかったこと」

実桜さんは本当に仕事熱心で。頑張り屋さんですね、とまたしても深い口づけをされる。
舌を絡めると、お互いの温かい吐息を感じる。

「こんなにかわいい女性なのに独り占めできるのは、本当に幸運です」

ワイシャツを開くと、私の乳房が露わになる。
依生くんはそれでも表情を変えず、そっと丸みを帯びたそこに触れる。

「んっ…」
「実桜さんは綺麗ですよ、とっても。身も、心もすべて」

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