王子様とも呼ばれた女性が初々しい女の子をお持ち帰りしたら、逆に可愛がられました
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王子様とも呼ばれた女性が初々しい女の子をお持ち帰りしたら、逆に可愛がられました (ページ 1)
真理香は昔から、女性にモテた。
女子校では王子様と呼ばれ、社会人になってからも多くの女性から言い寄られていた。
そして真理香も男性より女性の方が好きだったので、その状況に喜び、女性との交際を楽しんでいた。
(さてと、今日はどんな子がいるかな?)
金曜日の夜、仕事を終えた真理香が向かうのは男性禁制のバーである。
ここには女性の恋人や一夜限りの関係を求める女性たちが集まってくるので、真理香もよく利用していた。
「いらっしゃいませ」
真理香が入るとマスターが出迎える。もちろん、マスターも女性だ。
「こんばんは。いつもの席空いてます?」
「えぇ、どうぞ」
真理香はカウンターの端の方にある席へと座った。
「ご注文はいつもので?」
「お願いします」
マスターがカクテルの準備をしている間に、店内を見回す。
薄暗い照明の中で客たちが思い思いに過ごしている。
そして、カウンターには女性が一人いるだけだった。
歳は真理香よりも少し下ぐらいで、なんだか守ってあげたくなるような可愛らしい印象を受ける。
(初めて見る顔だな…)
常連の真理香だが、この店に来るのは週に一度程度なので、新しい顔が来ることはよくあることだった。
真理香はその女性の隣の席に座って話しかける。
「こんばんは」
「あっ…こんばんは…」
女性は戸惑っているようだった。
そんな女性を安心させるように優しく微笑みかける。
「私は真理香といいます。あなたの名前は?」
「えっと…藍那です」
「藍那ちゃんっていうんだ?可愛い名前だね」
「あ、ありがとうございます」
照れながらお礼を言う藍那を見て、真理香はさらに笑みを深める。
「ふふっ、そんなに緊張しないでいいよ。少しお話したいだけだから」
その時、マスターが真理香の前にグラスを置いた。
「おまたせしました」
「ありがとうございます」
真理香はグラスを手に取り、一口飲む。
アルコール度数は高めのカクテルだったが、甘すぎず飲みやすい味になっていた。
「相変わらず、美味しいですね」
「ありがとうございます」
真理香の言葉を聞いて、マスターは嬉しそうに微笑む。
「このカクテル、私のお気に入りなんだ。藍那ちゃんもよかったら飲んでみて」
「そうなんですか。それじゃぁ…」
藍那も真理香と同じカクテルを頼む。
すると、すぐにマスターが作ってくれた。
「はい、どうぞ」
「ありがとうございます。いただきます」
藍那はカクテルを一口飲んだ後、驚いた表情になる。
「わっ!これ凄くおいしい!」
「ふふ、それはよかった」
藍那の反応に、真理香は満足げに笑う。
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