隣の部屋の大学生、人妻のわたしがもらってしまっていいかしら? (ページ 2)
「夜になるとね、女性と男性が仲良くしてる声、わかるでしょ?そういうのが聞こえるのよ」
裕子がそう言うと、翔太は突然カーーーっと顔を赤くした。
「え?うそ?本当ですか?そんな声、聞こえてますか?」
「うん、あなたの部屋からじゃないのかしら…」
「あ、いや、あの、僕の部屋です。でもあの、それ…動画です」
「え?動画?エッチな動画?そういうのを見てるってこと?」
「ごめんなさい、こっちまで聞こえるなんて思わなくて…」
翔太は真っ赤な顔のまま、下を向いてしまった。
裕子は翔太をいじめるつもりなどなかったので、申し訳ない気持ちになった。
「そうなのね?大丈夫よ、男の子なんだし、元気な証拠よ」
裕子はそう応えながら、毎日この子は動画を見ながら、ひとりでいたしてるんだわ、と想像してしまった。
それと同時に、自分と同じ、ひとりでする気持ちよさと虚しさを連日味わっているなんてと、仲間意識のようなものも感じた。
「あ、じゃあ僕これで、失礼します!」
翔太が逃げるように玄関に向かおうとする。
その瞬間、裕子は翔太の腕を掴んでいた。
「あの、もしよければ、たまには生身の女性もどうかしら…」
裕子は自分の口からこんな言葉が出るなんて、正直驚いた。
翔太は腕を掴まれたまま、微動だにできずにいた。
「そうよね、急にこんなおばちゃんにそんなこと言われても、困るわよね」
「いや違うんです、奥さんは綺麗です。そうじゃなくて、あの、僕経験がなくて…」
「どういうこと?」
「あの、その…僕、女性と、エッチしたことが…」
そこまで聞くと裕子は、掴んでいる腕に力を入れて翔太を引き寄せ、ぎゅっと抱きしめてしまった。
「わ!え!?どういうこと!?」
裕子の腕の中で、翔太の鼓動が激しく響く。
「翔太くん、怖がらないでね、ちゃんと教えてあげるから。それと、わたしのこと奥さんじゃなくて、裕子って呼んでね」
「裕子さん。僕、めちゃくちゃ嬉しいです。よろしくお願いします」
裕子は一度体を離し、リビングにあるソファへと翔太を誘導した。
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