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「ごめん!雨で一花の服が透けてて…その、我慢できなくて…」
「…なにそれ」
「本当にごめん!」
あれから意識を失い、目が覚めた私に、春樹は土下座する程の勢いで謝ってきた。
そんな彼を尻目に、私の体はまだ彼の熱を忘れられずに疼いてしまっている。
「ごめん、謝って済む問題じゃないけど…その、一花の事がずっと好きで…余計に…っ」
「ふぅん…」
さっきまでの男らしい彼はどこへやら、普段の子犬のような春樹を呆れた様な目で見ながら、私は密かに口元に緩く笑みを浮かべた。
「さっきみたいなの、また…してくれたら、許してあげる」
どうやら、すっかり私は彼の虜になってしまったみたいだ。
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