ほんのり好意がエッチしたら本気になって本物の好意になっちゃった! (ページ 2)

「あ、あの」

「ここんとこ毎日、キミのこと考えてた…」

ぽつりとこぼされた呟きに、喜子は章一の顔を見た。

薄暗い中でも、照れたような顔でまっすぐに見つめてきているのがわかった。

先ほどとは違うトーンで喜子の胸が高鳴る。

「好きな食べ物は何だろうとか、休日は何をしてるんだろうとか」

同じだと、喜子は思った。

喜子も、ふとした時にそう思っていた。

「それで今日、思い切って飲みに誘ってみたら、いいよって言ってくれて…。そこで、もっと近づけたらと思ってたのに…こんなみっともないことになるなんてね」

自嘲する章一に、喜子は高まる気持ちのまま口を開く。

「そんなことない…とは言い切れないけど、でも、おかげで物理的には距離は縮まったというか…違う、そういうことじゃなくてっ」

喜子も酔っていたからか、次第に頭の中がグルグルしてきて、途中から何が言いたいのかわからなくなっていた。

ゆっくり息を吸い込み、落ち着かせる。

「さ、誘ってくれて、嬉しかった…。私も、あなたのことをもっと知りたいと思ってたから」

あっ、と思った時には、唇を奪われていた。

触れるだけのキスの直後には、深く長いキスが降ってきた。

「ん…ふ…」

初めはびっくりした喜子だったが、気持ちの良いキスを繰り返すうちに、いつの間にか自分からも応じていた。

少し、お酒の味がした。

舌を絡め求め合っていると、次第にもっと近づきたくなっていた。

じかに触れて、体温を感じたい――。

プツン、とボタンが外される小さな音はどちらのものだったのか。

喜子のシャツのボタンが外されて開かれた時には、章一も同じような姿になっていた。

「やめるなら、今のうちだけど」

「いいよ…でも、酔った勢いだなんて言わないでね。私も、言わないから」

「言わない」

確かな返事の後に、再び口が塞がれる。

シャツを脱がされ、下着も外された。

そして、じかに章一に触れられた瞬間、喜子の全身がカッと熱を持った。

自分よりも大きく温かい手が触れたところから、どんどん熱が広がっていく。

熱は身体の芯にも灯った。

胸をまさぐられると、ゾクゾクするような気持ち良さに震えた。

「あぁ…いいね」

どこか恍惚とした声で呟いたかと思うと、章一にすでに硬くなった胸の先を舐められた。

「ふっ…あん…」

ジンとしびれるような快感に、背を反らす喜子。

舐めたり吸われたり、時には軽く噛まれたりされているうちに、喜子の息遣いが荒くなっていく。

身を捩ってみるが、しっかり覆い被さっている章一はビクともしない。

喜子は甘く喘ぎながら章一の逞しい肩に手を添えていた。

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