イケメンの同級生と再会!失恋で落ち込んでいた私を彼は優しく慰めてくれて… (ページ 2)

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私が泣いている間、亮太くんはずっと静かに話を聞いてくれて、ときどき優しく背中をさすってくれた。

ひとしきり泣いて冷静になった私は、急に恥ずかしくなってお酒を一気に飲み干した。

「ほ、本当にごめんね!久しぶりなのに恥ずかしいとこ見せちゃってさー!」

「そんなのは全然いいんだけど。…でも別れて正解だよ、そんな見る目のないやつ」

優しい言葉とお酒で顔が熱くなる。亮太くんはふうっと息を吐き、まっすぐ私の目を見つめて言った。

「今言うべきじゃないかもしれないんだけど…俺、実花ちゃんのこと好きだったんだ」

信じられない言葉に思考が停止する。

「うそでしょ?」

「うそなわけない。もともと気になってたけど、一緒にクラス委員やってからずっと好きだった」

「…」

「本当だよ?失恋して弱ってる子につけ込んでやろうなんて思ってない」

「そんなこと思ってないよ!」

つい食い気味に言葉を返す。私の反応に安心したように亮太くんが柔らかく微笑む。ああ、そんな笑顔ずるいよ。

「あのね…実は私も中学の頃ずっと亮太くんのこと好きだったの」

まさか10年越しに告白するなんて思ってもみなかったけど、彼氏と別れたばかりで付き合って欲しいだなんて言えないな。

私は再燃しそうな気持ちに蓋をしようと決めた。

「へ?!実花ちゃん、それまじ?」

「うん…今日は会えて、ゆっくり話すことができて嬉しかったよ。ありがとうね。」

私は立ち上がって伝票に手を伸ばした。

「実花ちゃん、待って!」

亮太くんは私の腕をつかみ、ひょいっと伝票を奪った。

「亮太くん!迷惑かけちゃったんだし、私に払わせて!」

「迷惑なんかじゃないって!外でちょっと待ってて」

亮太くんは私の背中を軽く押し、ササっと支払いを済ませてしまった。そんなスマートな姿にもきゅんとしてしまう。

バーの外で待っていた私のもとへ亮太くんが小走りで向かってきた。

「実花ちゃんまだ時間ある?」

「うん、明日お休みだし…」

「よかった!じゃあもう少し付き合って!」

彼はそう言うと私の手を取り、路肩に止まっていたタクシーに乗り込んだ。

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