「なに、普通って。ナメてんの。」温厚なはずのマネージャーにお仕置きされる (ページ 2)
「帰りどうするー?」
「なんか食べて帰ろうかー?」
着替えが終わって通用口までの廊下をメンバーと歩いているとき、
「あ、ごめん!わたし忘れ物しちゃった。先帰ってて?」
少しわざとらしいかな?と思いながらも立ち止まってかばんをがさごそと探る。
「出口のところで待ってようか?」
「ううん、ついでにスタッフさんと話もしたいし先行って大丈夫!」
着た道を半分戻りながらみんなにばいばいと手を振った。
「じゃあまたレッスンでね!お疲れさまー!」
ぞろぞろとみんなが帰るのを見送って、わたしは小走りで前室へと戻った。
「ごめんマネージャー!待った?」
「遅いよゆうみ。」
佐久が少しむくれながら眼鏡を取った。
「てか、ふたりっきりのときは佐久って呼ぶんでしょ。」
ちょっとベタな少女コミックのようだけど、佐久はそのダサい伊達眼鏡をとるとかなりのイケメン。
「佐久なんでそんな不機嫌なの?」
マネージャーのときもプライベートでもそんなに怒らない佐久が珍しくイライラしているように見えた。
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