お母さんなんか大嫌い!―そう言って家を飛び出した家出少女を襲う悲劇 (ページ 2)
「お客様、シャワーの順番が空きましたよ」
先程の受付の男性…篠田が前かがみで体を半分ブースに入れながら小声で薫に告げる。
心臓が飛び出すかと思うくらいに驚いた薫だったが、人差し指を唇に当てて笑っている篠田を見て、優しくて親切な店員さんだなぁと心が少しほっこりした。
「ありがとうござ…んぐっ!?」
同じように微笑みながら小声で答えようとした薫だったが…。
「お前さ、制服でナイトパックとかバカだろ?」
大きな手で口を塞がれているという事態に全く着いていけていない表情を見せる薫に構わず、篠田は続けた。
「学生はダメに決まってんじゃん。俺が受付じゃなかったら即補導されてたぜ?」
「んぐ…んんっ」
自身の体を完全にブースに押し込んで扉を閉め、薫の耳元で嬲るように囁く。
「なぁ、補導されたくないだろ?大人しく俺の言う事聞けよ」
人差し指を唇に当てたままの篠田は、その形と笑みを狡猾でいやらしく歪ませた。
「うぁう…んぅ…」
篠田が制服の上から、がさつに薫の胸を掴む。
「両手使えないと不便だな…」
舌打ちした篠田は、セーラーのリボンを強引に引っ張り抜き、丸めて薫の口へ突っ込んだ。
「ぐぅっ…」
恐怖と息苦しさから薫の表情が更に青ざめる。
押し倒している篠田の胸を懸命に叩いて押しのけようとするけれど到底かなわない。
また煩わしそうな顔をした篠田は、PCに接続してあったイヤフォンを外し、そのコードを薫の両手首にグルグルと巻き付けた。
「んんーっ、んんーっ」
それでもなお反抗しようとバタ付かせた薫の足がブースの壁を蹴ってしまう。
隣から、仕返しとばかりに壁をゴンっと叩かれた。
「ここの客、9割は男で大半がAVとか見てるんだぜ。バレて困るのはお前だからな。こんなんしてるって分かったら、あいつら喜んで覗きに来るぞ。俺は構わないけど?」
「んぁ…ぅ…」
薫が涙ぐみながら首を横に振る。
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