フラレた勢いで行った合コン。持ち帰られる寸前に現れたのは… (ページ 2)

「ハヅキ、こっち」

「お待たせ」

そこは個室で、席に付くと、如何にも合コンって感じで男の人が前に4人。

こっち側に女の人が5人。

「一人遅れてくるんだけど先に始めようぜ」

一人の男が言うと、みんなで乾杯をして、グラスを合わせた。

「ねぇ、ハヅキちゃんってどんな男が好きなの?」

席替えをして、隣に座った男が聞いてくる。

「…付き合ってるのに全然手出してこない男」

「はは…何それ、俺とは正反対のヘタレな男が好きなんだ」

べったりと寄り添う男。

もう既に彼の名前は頭の中から抜け落ちていた。

「…ちょ…やめ…」

グイッと肩を寄せられ、手が胸に当たる。

「まぁまぁ…ほら、飲んで」

男にグラスを持たされ、それを一気に流し入れた。

頭がふわふわする…。

あれ?

さっき飲んだの…。

私の酎ハイじゃ…ない?

何…これ…。

「あ、グラス間違えた」

いかにもわざとらしく男が言う。

「結構強い酒だけどハヅキちゃん大丈夫?」

目の前が一気に霞む。

力が入んない…。

「ね、ハヅキちゃん…一回俺と試してみようよ…」

耳元で息を吹きかけられる。

「ん…ッ」

だめ…抵抗出来ない…。

「ほら…行こ…」

男に抱き抱えられながら、部屋を出る。

「…ハヅキ?」

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