寂しがり屋なお義姉さんと僕のヒミツの関係
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寂しがり屋なお義姉さんと僕のヒミツの関係 (ページ 1)
「ちょっといい?」
そう言って現れた希和子さんは、むちむちのタイトスカートに3つ目までボタンをはずした白いシャツ姿。
黒いタイツは微妙に肌が透けてて、えっちな動画の女のヒトみたいに見える。
「なに?希和子さん」
希和子さんは、兄のお嫁さん。僕にとっては「おねえさん」になる。
仕事帰りの希和子さんは、ほいっとジャムの瓶を差し出してきた。
「ケータくん、これ、開けてもらえない?」
「えっ、あっ、うん」
まだまだ大人の男らしさが足りない僕は、気の利いた事も言えず、おとなしくジャムの瓶を開ける。
「さすが男の子ね。ありがとう。明日の朝はジャムトーストよ?」
僕はいくつかの試験を受けるために都内の兄のマンションに上京してた。
かんじんの兄は海外出張で不在だったけれど、おかげで希和子さんと仲良くなれた。
「希和子さんの朝ごはんも、明日で終わりか。ほら、開いたよ」
「どう?少しはさみしい?」
「うん。もちろん淋しいよ、希和子さん」
思ったままを言うと、希和子さんがにっこり笑い、それからふっと、淋しそうにうつむいた。
「希和子さん?」
「ケータくんは、やさしくってかわいいね」
「えっ?」
それから希和子さんが、すごく言いにくそうに、つっかえながら、小さく言った。
「本当はあの人……海外出張なんかじゃないの。あの人、外に若い彼女作って…全然帰ってこないの」
めそめそと希和子さんが泣き出した。
そんな希和子さんを見ていたら、僕は考えるより先に、手が出ていた。
「泣かないで、希和子さん」
僕は希和子さんを、抱きしめていた。
希和子さんは、抵抗せず、僕にしがみついてきた。
淋しそうに、声を殺して泣いている。
よほど淋しかったのだろう。
だからぎゅうっと、抱きしめてあげた。
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